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第18回『あなたは何のために仕事をしていますか?』

2012年02月02日

チームビルディング・ノート

「あなたは何のために仕事をしていますか?」チームビルディングのプログラムでも良く使われる問いです。この問いに対する答はもちろん人それぞれ様々ではありますが、大きく分けて2種類の答が帰って来ます。1種類は「仕事そのものから得られる満足感や生き甲斐のため」もう1種類は「仕事の結果得られる対価のため」
なぜかどちらか一方を選ばなければならないかの様に捉えられがちで、さらに「仕事の結果得られる対価のため」の話をするのは恥ずかしい事の様に捉えられますが、実際は両方の理由をほとんどの人が持っています。そして仕事の上の問題の多くは「そもそも何のために仕事をしているのか?」というところに繋がっています。
今回は「自分たちがそもそも何のために仕事をしているのか?」の原点に立ち返り、そこから仕事上の問題を捉え直すことを考えてみましょう。

まず、この問いにあなたはどう答えますか?私の答は「自分だからこそ生み出せる価値を世の中に生み出し、それが多くの人たちから喜ばれ、求められる事から得られる喜びのため」であったり、同時に「生活に必要な収入を得るため」「世界中に冒険旅行に出かけたり、多様性豊かな家族を増やして行ったりするのに十分な収入を得るため」であったりします。でもここで終わってしまってはもったいないのです。さらに深くなぜなぜを掘り下げて行きます。たとえば「自分だからこそ生み出せる価値ってなに?」「なぜそれが喜びになる?」「生活に必要ってどこまでが必要?」など、掘り下げないと理解は深まりません。掘り下げたらまた更に掘り下げます。
この答はもちろん時とともに変化します。掘り下げても底が見えなかったり、答えが考える度に変わってもそれ自体悪いことではありません。変化していると言う事は成長している証とも言えます。そしてもちろん不変の軸を見つけたという事も喜ばしい事です。それはそれで大切にしながら、その不変の軸にも更に「なぜ?」と問いかける事も価値があります。

そして、自分が仕事をしている理由を2種類に分類します。

 

    • 「仕事そのもの」仕事そのものから得られる満足感や生き甲斐のため。

 

    • 「仕事の対価」仕事の結果得られる対価のため。

 

私の答えの例で言えば「自分だからこそ生み出せる価値を・・・」というのが「仕事そのもの」にあたり、「生活に必要な収入を得るため」や「世界中に冒険旅行に・・・」というのが「仕事の対価」にあたります。「対価」の方には単に収入だけでなく、「周りの友達より出世してカッコつけたい」なども含まれます。
この2種類がある事で問題は難しく見えたり、解決不可能に見えたりしますが、自分が2種類の理由に基づいて仕事をしているという事を踏まえると問題を捉えやすくなり、対処しやすくなります。

「仕事そのもの」に属する理由は得られる対価は関係無く、仕事そのものから得られるやりがいや充実感を大切にしたいという考えになります。
「仕事の対価」に属する理由は仕事自体は自己犠牲でも構わないが、その対価として得られる物に価値があるという考えになります。
通常これら2種類の理由が組み合わさっているとすると、「仕事そのものからやりがいや充実感を得ながら同時に仕事の対価として得られる価値も欲しい」と考えているという事になります。

多くの場合に本当は両方手に入れたいのにどちらか一方を犠牲にしてもう一方を得ようとしていたり、その両立は無理でどちらか一方の理由に集中すべきだと考えているのです。「給料をもらっているんだから仕事は選べない」「部下のクビ切る事は自分が仕事で実現したいことに反するが、それをしないと自分のクビが切られる」などといった考え方です。
ここできちんと2種類の「何のために仕事をしているのか?」の理由に立ち返ります。そこから「本当にどちらか一方しか選べないのか?」「自分の払う犠牲はその見返りに対して相応か?」などを掘り下げて理解します。

そもそも何のために仕事をしているのか?立ち返って問題を捉え直すと、そもそも問題自体が悩む必要のないことである場合もあります。一見問題ない様に見えても、実は2種類の理由の一方しか見ていなかった場合にはキチンと両方を見て掘り下げることが解決の糸口になる場合もあります。
そして2種類の理由が理解できるとその先が見えてきます。更に掘り下げて行くとたった一つの理由にたどり着きます。これは誰もに共通する本質です。

この切り口があなたの役にも立つことを願っています。

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