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第94回『対話をグッと深めるひと言』

2015年01月01日

チームビルディング・ノート

対話の場をもっても表面的な話で時間が過ぎるだけで深まっていかないことはありませんか? 対話が深まる時にはグッと深まるキッカケがあります。
ただ盛り上がればいい、ただ色々な人と話ができればいいというわけではなく、対話が深まっていくことでその意味は大きく変わります。 今回は対話を深める方法について考えてみましょう。

対話を深めると表面的な話ではたどり着けないような誰の頭にも無かった答えを見つけたり、お互いの認識ギャップを埋める共有を深めたりすることが出来ます。話し合うということから本当に価値あるものを生み出すことができるのです。 しかし、想像できる通り、対話はいきなり深めることができるものではなく、深めて行くにはそれなりのプロセスが必要です。

まず最初は深めることを考えずに発言を広げます。たくさんの多様な発言が色々なメンバーの口から飛び交う状態を作ります。泉が溢れるように、とにかく思うことをお互いに言葉で発します。
そしてたくさんの発言が溢れ出すと、そこに流れが生まれてきます。何となく盛り上がるテーマが浮き上がってくるなど、蛇行しながらも泉が溢れ出し続けることによってそこに対話の川のような流れが生まれます。
流れが見えてきたら対話を深めて行く準備は出来た状態です。流れの中で誰かが普段言わないような胸の内を誰かがさらけ出します。最初は小さな自己開示かもしれませんが、1人が開くとそれに触発されて他のメンバーもさらけ出し始め、徐々に深まっていきます。川のような流れの先に穴を掘るように、最初は誰かが開けた小さな穴に水が流れ込み、あとはその流れの力が穴を掘り下げて行きます。
そして深まっていった先に埋まっていた宝石のような発見を対話の流れが洗い出してくれます。

この一連のプロセスの中で対話が深まって行くか行かないかの別れ道にあるのが「誰かが発する普段言わない胸の内」です。これがあることで対話がグッと深まるキッカケとなります。これは自由な対話の場では偶然生まれるものですが、意図的に入れても同じように効果があります。
例えばファシリテーターの立場であればそういった内面に踏み込むような問いを投げかけたり、場合によっては自ら自分の内側を見ていったりすることも出来ます。参加者の立場でも同じようにまず自分から開いて行くことが出来ます。

溢れる対話の流れが出来ているのに深まらない時は意図的にちょっと言いにくいことを言ってみる。普段表に見せない心の内側を開いて見せることが大きく話の流れを変えるのです。

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