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第17回『自然体のリーダーシップ(5)未来を考えるということ』

2015年11月19日

チームビルディングの話をしよう
※2015年4月から始まった連載コラム「チームビルディングの話をしよう」では、代表河村がチームビルディングを切り口にさまざまなテーマでいろいろな人と話し合った内容お届けいたします。

※今回の『自然体のリーダーシップ(5)未来を考えるということ』は、
第13回『自然体のリーダーシップ(1)出会い

の続きとなります。

 

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田頭篤(以下たがしー)

去年までは年初に抱負を立ててたのね。だけど今は、将来こうなっていたい!とか考えないようになって 笑。「1年前の今だったらこんなこと考えてなかったなー」って、結果的になってる方が面白いかなーと。例えば・・・去年の今頃は、まさか1年後に10キロ痩せてるとは思ってなかったなーとかね。他にも、去年の7月に楽器のドラムを始めて、今年1月には即席バンドを組んで演奏することになって。まさか一年後に人様の前で演奏することになるとは思わなかったなーとか。予想してなかったことになるのが、なんかいいなと。

・・・来年の今ごろ僕がチームビルディングジャパンの社員になってたとするじゃない? そしたら「まさか去年対談で触れたたことが本当になるとはねー」なーんてね。

元々目的志向で生きてきてなくってさ。就職活動中の学生さんに「コンサルタントになるためには何年後に向けてどんなことをしておいたらいいでしょうか?」とか「田頭さんが就職活動されていた時にどんな目標を持たれていたんですか?」とか聞かれることがあるんだけど、「ん?、ごめん、いや?、持ってなかったな?」みたいな。

たまたまその時選んだことを積み重ねてきた結果が今なのよ、俺。まあその時その時で選んではいるので、当然自分の意思ではあるんだけど、目的志向じゃない。なので、10年後こうなっているっていう姿を提示する、とかできないんだよね。できないっていうか、やりたくないっていうか、苦手っていうか。




河村甚(以下じん)

なるほどね、そこらへん面白いね。「たまたまの連続で現在がある」っていうことはあるよね。自分もチームビルディングジャパンがまだ設立したばかりのころ公営のインキュベーションオフィスに入るときに5年とか10年とかの事業計画書を出さなきゃならなかったんだけど、でも当然だけど実際は全然そんなカチッと決めた計画書通りにはいかなくて。

実際にはたまたま起こるいいことの積み重ねで現在があるっていう感じだよね。想像できない事ってたくさん起こるし、想像できることで事業計画を書いてもそれはその創造の範疇にしか収まっていないんだよね。その中には想像出来ない事は入ってこない。でも実際には想像できなかった素晴らしい事がたくさん起こって、その時その時の小さな選択の積み重ねで素晴らしい今があるっていう感じ。

あの事業計画はすごい時間かかって書いたけど、結果それよりもっといいことが起こってるんだよね。

でもあれを書いたおかげでインキュベーションオフィスに入れたから無駄じゃなかったね。

そのオフィスを探すときはかなり目標志向型で、当時自分たちのオフィスが無くて、シェアオフィスでデスク借りて仕事してたんだけど、予算を切り詰めて「5万以内で都内のアクセスのいいところのオフィス」という無茶な条件で探してたんだよね。そんな中で探しまくってすみえさんが見つけてきてくれた。「こんなのあったよ」って。

それは何とかして予算内で条件の合うオフィスを見つけるという明確な目標へ向かってコミットするところから達成してきたんだよね。


たがしー

なーるほど。

ソフトバンクの孫さんって、300年後のイメージがあって、それに対して100年後を描くくっていうでしょ? あれは僕には無理だなって。


じん

それは人によるんだと思う。いろんなタイプの人がいていいし。

なんか大物ほどより遠くの未来が見えてなきゃダメだみたいな風潮ってあると思うんだけど、でもそれが必須じゃないかなって。

個人的な期待としてはのほほーんと、ヘラヘラとしてるおじいちゃんみたいな人が実はすごい大物みたいな方が面白いな。「来年の事なんてわかんねーよ」みたいに言ってるおじいちゃんが色々と大きな物事を動かしてるみたいなね。

自分はどちらかというと目標を決めてググッとやりたいタイプだと思うんだけど、それって実はそれだけではうまく行かない気がしてる。で、何が欠けてるのかなって思った時に多分それは一点の目標を決めてやるってことじゃなくて、イメージを持っているって事なんだと思う。

つまり、自分がどうありたいのかのイメージをちゃんと持っていると瞬間瞬間の選択がちゃんとできる。たまたま起こる良いことの連続で現在があるにしてもそのたまたま起こるいいことをキャッチできるセンスとか、それを拾っていこうって判断するためには「自分ってこうありたいな」とか判断の軸って事なのかな。そういうのが無いとうまく行かない。


たがしー

確かにね。今日ここに来ることも、来たくなきゃ「来ない」を選ぶことも出来たわけだもんね。来てるってことは何かの判断で来ることを決めてるんだよね。


じん

そうだよね。一番最初に何でたがしーと対談したいのかみたいな話をしたけど、たがしーは何で来てくれたのかなってところも興味あるね。

ノリノリで乗っかってきてくれてとても嬉しかったんだけどさ。


たがしー

なんで来たのかっていうと・・・。そうね、まずじんちゃんのことは好きなんだよね。FAJに6年7年いるけど、波長の合う人と合わない人っていてさ。波長が合わないっていっても嫌いっていうことではなくて、なんだろな、一緒に過ごしたいと思う人とそうじゃない人っていうのかな。で、じんちゃんは明らかに一緒に過ごしたいなー、と思う範疇の人。

対談って、言葉のキャッチボールをしていった先に何が出て来るかわからない面白さがあるんじゃないかと思うから、どんどんボール投げたり受け取ったりしたい。じんちゃんの場合、「それ面白い!」とか頻繁に言うから安心してボールを投げていられる。だから、面白いことになるだろうなって。

この対談シリーズ自体、試行錯誤中だっていうのもいい。僕は「やる人」と「やらない人」だと、「やる人」の方がすごいと思うのよ。僕自身めんどくさがり屋だから、「やる」ってことに対しては価値を見出したいなと思ってて、だからこの対談もやれるもんならやりたいなって感じ。まぁ、やみくもに何でもやるっていうことまではいかないんだけど、「やらない」っていう選択肢よりは「やる」っていう選択肢に倒したうえで面白くなりそうかどうか考える・・・てことかなぁ。面白いだろうって最初に思ってるから、結局、楽しんじゃうんだろうね。

・・・つまり、面白そうだし、じんちゃんのこと好きだから来たって感じかな。

面白そうなことがあったら、これからもきっとじんちゃんに声かけると思うよ。

楽しんじゃうという点でいうと、大人たちが楽しんでいるっていうのは若者に見せなければいけないのではないかと思ってて。見せなければというか、見せたいというか。


じん

それおもしろいね


たがしー

少なくとも40超えてこんなことやってるなんて思ってなかったからさ。こんなことって、例えば、話し合いの場をビデオに撮ってみんなでワイワイやるとか、英語を勉強する仲間で集って合宿やっちゃうとか。大人同士でこういう楽しむ場を作れるっていうことを伝えるのって大事かなーと。


じん

なんか特殊性というか、周りからみて特殊に見えるだろうなってところは「話し合う」ということを真剣にとらえて、「話し合い」について真剣に話し合っているいうのが周りから見たら面白いかもなって思った。

話し合うってこんな価値があるし、話し合うことでこういうことを生み出すことが出来るしとか、深く話しているので、学生がうわべの話し合いしかできないと言われたりするけど、そういう人たちがみたら「話し合いってこういうもんか!」みたいな面白さを感じてくれる人が10人に2人くらいいたらすごい面白いと思う。


たがしー

いいねー、僕ね、そういうの好きなんだよねー、10人に2人くらいとかっていうの。全員なんか面倒みきれないから、少しでいいじゃん。他の8人には別の機会に別の面白さを別の人が伝えてくれるよ、多分。

例えば、ファシリテーションの普及みたいな話も、今一斉に日本の人口1億人に対してドーンとやるとなるとめっちゃ大変だけど、まあ毎年何人かずつってやってけば100年するとほぼ全員知ることになるんじゃないの?とか。小学校の授業でファシリテーションを教えるようになったら、100年経つと世代が総入れ替えされてみんな知ってることになるみたいな。それぐらいでいいんじゃないかっていう・・・。ファシリテーション100年構想。


じん

すごいね、未来の話してる。


たがしー

あ、ほんとだ。

未来に向けて、ぜーんぶやるのは面倒なので、ちょっとやっとくかなと。みんなもちょっとずつやる、後世の人たちもちょっとずつやる。そりゃ、もっとシャカリキにやれば一気に出来るかもしれないけど、ちょっとずつでもいいんじゃない?100年たてば変わってるよ。ダメかなー 笑


じん

いやいや、いいと思う。シャカリキにやるタイプの人もいると思うけど、そういう人たちはそういう頑張り方をするし、そうじゃない頑張り方の人もいるしね。

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