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第98回『らしさとパーパス』

2022年11月10日

全4回にわたって、チームビルディングジャパンが組織づくりで大切にしている4つのポイントをご紹介していきます。

「組織構造」「多様性」「らしさ」「対話」

これらは重要なポイントであるにも関わらず見逃されがちです。このコラムがみなさんの組織づくりの実践のお役に立てればと思います。
今回は「らしさとパーパス」についてです。

一人ひとりの個性は組織にいると消されてしまいがちです。「自分らしさ」を優先するよりも、「組織の一員としての自分」に合わせるので、その人が本来持っている自分らしさが消えてしまうということがよく起こっています。
本来、人には仕事用の顔だけでなく、NPO、PTA、趣味の仲間で集まっているとき・・・等、いろんな面がありますが、それが隠されてしまっている。これはもったいないことです。
チームビルディングをして本当に組織を良くしていくためには、メンバーがその人の全体性をもって仕事ができるようにすることが大事です。

では、なぜ「その人らしさ」を出すことが大事なのでしょうか。
それは、チームの多様性を活かすためには「その人だからこその視点」が大事だからです。
メンバーが自分らしさを活かしてフラットにコミュニケーションをとり、多様な視点を交ぜ合わせ、掛け合わせることによって、未知の答えを導き出していくことができます。
仕事上の仮面だけ被っていては、突飛な発想や意見は出てきません。
仕事ではこんなことは言ってはいけない、上司の考えとは違う、プロとしておかしい・・・
このような遠慮があると「らしさ」が消えてしまいます。

 フラット型組織を活かすには、その人らしさを出すことがとても大事です。
では、個々が自分らしくあればバラバラでもいいのかというと、もちろんそうではありません。個を尊重しつつ、組織らしさやパーパスを皆が理解し行動していく必要があります。

 組織が機能していくためには、メンバーの自分らしさと同時に、組織としての「らしさやパーパス」を意識することが非常に大事になります。パーパスを活かすには、我々の組織の存在目的を常に問いかけながら仕事をしていくことがポイントです。

パーパスは外から与えられるものではありません。我々の組織だからこそこの社会に生み出せる価値を、自分たち自身に問い掛けながら内側を探って見出したものです。まわりに合わせてやることを決めていると、その組織らしさがなくなってしまいます。
自分たち以外の「何か」になろうとするのではなく、パーパスを活かして自分たちらしさを発揮していくことが非常に大事です。

また、パーパスはただ掲げているだけのものにしてはダメです。外付けで作ったカッコいいパーパスを掲げている組織はたくさんありますが、パーパスは使われないと死んでしまいます。
パーパスを日常的に使い、いつでもパーパスに基づいて行動や実践がされているように組織で活用しましょう。

パーパスをうまく活かしている企業は、大事な決断・選択をするときに、パーパスを判断の基準として使っています。自分たちのパーパスに誇りを持ち、いつでもパーパスを元に判断を行っているのです。

パーパスは変化するものであることも覚えておきましょう。パーパスは「目標」とは違い、生き物のように成長していくものです。去年言っていたことと違ったとしても、それを否定する必要はありません。

チームで継続的に対話をしていくことによって、パーパスについての意味合いが深まります。
つまり、パーパスを効果的に使っている組織ほど、そのパーパスは進化成長していくものなのです。
継続的にパーパスについての対話を続け、実践で使うこと。パーパスが変化していくことをおそれないこと。

組織が成長するようにパーパスも生き物のように成長させてください。
自分たちらしさ、パーパスが活かせるようになります。

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