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第99回『対話(ダイアログ)』

2022年11月24日

全4回にわたって、チームビルディングジャパンが組織づくりで大切にしているポイントをご紹介しています。

「組織構造」「多様性」「らしさ」「対話」

これら4つのポイントは重要なポイントであるにも関わらず見逃されがちです。今回は「対話(ダイアログ)」についてです。対話の使い方が変われば組織が変わります。このコラムがみなさんの組織づくりの実践のお役に立てればと思います。

「○○対話集会」などの場があちこちで実施されていますが、実はそのほとんどでうまく「対話」が起こっていません。対話とは、 それぞれの多様な個が持っているもの、頭の中や心の中にあるもの、通常人の内側にあるものを話し合いの場で出し、そして交ぜ合わせていく・・・これが本当の対話です。単に集まって意見交換をすればいいのではありません。話し合いのなかで何を起こすのかが大事なのです。

多くの話し合いの場が「対話」になっていないのは、メンバーの「内側にあるもの」を出す場になっていないからです。話し合いの場で自分の内側にあるものを出さずに、表面だけの自分、仕事用の自分で話しているだけでは対話は起こりません。

企業では、結論を出すための会議がほとんどです。そのような会議では前進する勢いが強く、また、論理的に議論することが大事であると思われています。しかし、結論を出す会議でも、ただ盲目的に前進すればいい訳ではありません。まずはきちんと内側を出し合う対話が必要です。
会議は、結論を出すことが全てではない、ということをしっかり押さえておきましょう。

純粋にお互いの内側にあることを話したり、思っていることを話したりすることだけを目的にした対話の場というのは、なかなか行われていません。結論を出すための会議ではなく、お互いに思っていることを出し合うことを目的に
自分はなぜそう感じているのか、まで掘り下げて表面をかっこよく繕わずに内側にあるものを出していく・・・
そんな対話の場を設けてみましょう。

通常の会議は、「自分の意見は間違っていない」と互いに自身の正当性を主張し合う場になりがちです。自分は正しいということを主張するために、他のメンバーに同調したり、言い訳したり、批判したりします。

しかし、対話の場では自分の正当性を主張する必要はありません。お互いに自分を正当化するのではなく、自分の内側をさらけ出し合いましょう。そのとき、メンバーの発言に対して全て同意する必要はありませんが、お互いに尊重し合うことは非常に重要です。

内側には隠したいところや弱いところがたくさんあります。弱いところを出しても安全だと感じられる関係性をつくり、ちょっと言いにくいことも話し合いの場に出すことができるような心理的安全性の高い場にすることが必要です。

現在のように社会環境の不確実性が非常に高く、先の読めない状況においては、対話の場でフラットに意見交換し、交ぜ合わせることによって未知の課題を解決することが求められています。

もしも普段の会議がうわべだけの発言や同調に寄っていると感じたら、対話型の会議を取り入れてみてください。それだけで組織が変わっていきます。

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