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第100回『河村甚コラム 400回を迎えて』

2022年12月22日

――2007年に始まり、今回で400回を迎えた河村甚コラム。

1回~100回は「チームづくりレシピ」、
101回~200回は「チームビルディング・ノート」、
201回~300回は「チームビルディングの話をしよう」、
そして301回~は「チームビルディング・バイブル」シリーズをお届けしてきました。

今、振り返ってみていかがですか。

「チームビルディング・バイブル」では、発信のスタンスが変わりました。

1回~300回までは、「答え」を与えるのではなく、
「一緒に考えていきましょう」という姿勢で発信してきました。
しかし同時に、社会ではより分かりやすい「答え」が求められていることも感じていました。

私はこれまでに多くの過去の論文を読み調べてきました。
組織づくりに関する数々の素晴らしい文献はあるものの、
我々がこれまでに実践し伝え広めてきた、この社会で求められる
チームビルディングについて整理されているものはありませんでした。

チームビルディングの「答え」が分かりさえすれば、できる人もいる。
我々はその「答え」を持っている。それならば、
できるだけ広く、できるだけ分かりやすく伝えたい。
その思いで301回からは「チームビルディング・バイブル」の発信を始めました。

―――「チームビルディング・バイブル」が始まったのが2019年2月。
それから3年弱の間に世の中が大きく変わりました。

「チームビルディング・バイブル」を発信し始めたときには、
新型コロナウイルス感染症によって世の中がこのように激変するとは
誰も予想だにしませんでした。

社会全体がコロナを機に変化せざるを得なくなりました。
どの組織も揺さぶられました。

この3年間、コロナ禍で困っている多くの組織を目にしてきました。

我々がやっているチームビルディングは、不確実性の高い環境の中で変化により柔軟に対応できる、生き物のような組織を作っていくものです。

オフィスに出勤すること自体が無くなって、チームがリモートで仕事をするようになり、
バラバラになったチームをどうまとめたらいいのかという相談をたくさん受けました。

コロナ禍において、我々のチームビルディングが
ますます必要とされていることを感じるようになりました。

変化スピードが速く、不確実性の高い環境の中では、
パーツを組み立てた機械のような、昔ながらのピラミッド構造の組織ではなく、
一つひとつが個性的で、生き物のように柔軟に変化できる、有機的な組織が必要とされています。

社会の変化スピードはとても速くなっています。

例えば、現在はスマホ普及率99%。ほとんどの人がスマホを持っている前提で社会が回っています。
スマホが無かったら今どうやって生きていくのかと思うほど生活に欠かせないものになっていますが、
このメールマガジンが始まった2007年8月はまだほとんどスマホが無かった時代でした。

また、「チームビルディング・バイブル」シリーズが始まった3年前には、
全員がマスクしなくてはならないような社会が来るとは・・・このような世界中を揺るがすパンデミックが起こるとは誰一人想像すらしていませんでした。

変化はこれからますますスピードアップし、5年後には信じられない状態になっていることでしょう。

もはや、一旦会社に勤めれば定年まで勤められる時代は終わりました。
社会はものすごいスピードで変わり続けていることを直視しなくてはなりません。

まず、「組織は機械ではなく生き物である」ということを理解しましょう。

これまでは機械の足りないパーツを集めるように、足りない能力があれば補えばいい、とか
合わないパーツを外すように、不採算な部署は切り離せばいい、と考えられてきました。

しかし、組織を生き物だと捉えてみたらどうでしょうか。
左腕の調子が悪いからといって、切り離したり別のパーツをくっつけたりはしないでしょう。

現在のように不確実性の高い環境では、機械的な組織では生き残れません。
よりフラットで有機的な組織に変化する必要があります。

また、多様性(ダイバーシティ)も重要です。
組織では、「違い」を恐れ異質なモノを排除しようという力が働きます。
しかし、ある程度多様性を許容する力が無ければ変化には適応できません。
生き物の進化の過程でも、たまたま環境に合うものが生き残ってきました。
多様なモノを受け入れ、異なる遺伝子を掛け合わせた未知の個体を生み出していく必要があります。
多様性に対して恐れることなく、積極的に多様性を受容していくことが必須です。

さらに、「らしさ」もキーになります。

ほぼ一人一台スマホを持ち、一人ひとりがつながる社会では
ネット上で知り合った人同士が一緒に仕事をすることができるようになりました。

今所属している会社に無理して合わせる必要はなく、世界中どこでも仕事ができる。
一人ひとりが自分らしさを発揮できる仕事を選択できるようになってきています。
今後の経済活動ではますます当たり前になってくるでしょう。

これまでは自分らしさを消さないと会社の中で仕事ができなかった。
しかし、これからは自分らしさが無い人はどこにも求められなくなってしまうでしょう。
厳しい言い方をすれば、「らしさの無い人には価値が無い」世の中になるということです。
グローバルで見たときの自分らしさ、日本国内で見たときの自分らしさを知り、
自分でなくてはならない仕事をする必要があります。

個人としてだけでなく、同様に、組織としてのらしさも大事です。
我々の組織はどのような目的のために存在しているのかに立ち返り、
その組織は生き物として何をなすために生まれてきたのか、
その組織はどんな生き物なのかを知り、自分たちらしい組織でいなければ、
これから生き延びることはできません。
他の組織の真似事をしていては数年のうちに淘汰されてしまうことでしょう。

ーーさいごに、今後どのようなことを伝えていきたいですか。

組織は人の集まりです。くっついたり離れたり、
これからの組織はより流動的になっていくことでしょう。

その中で大事なのは「あたたかさ」です。
「一人ひとりの人が、一人ひとりの人を大切にする」ことが
組織づくりをするうえでとても大切です。

メンバーが自分を犠牲にすることで成り立っているような組織、
人が犠牲を払うことによって利益を上げているような古い組織は、
これからの2~3年で淘汰されることでしょう。

一人ひとりが、心のあり方の変容を求められています。
401号からは、「一人ひとりの心を大切にする組織づくり」を伝えていきたいですね。

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