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第46回『目標設定3つのアプローチ』

2009年04月30日

チームづくりレシピ

チームで目標設定する際に意見が割れて、全員が満足のいく目標設定ができない事はありませんか?又は一部のメンバーは満足していて他は満足していない、リーダーは満足しているがほかのメンバーは黙って従うしかないと思っている。
目標設定の方法では良くSMARTゴールが使われていますが、「目標設定はSMARTにしよう!」と決めたとしても、人によってそこで考えるゴール、目標設定のアプローチは全く違う事があります。この異なる目標設定のアプローチによってチームの目標設定はより良いものにもなり、またはメンバーの不満を残すものにもなり得ます。

目標設定のアプローチの違いは体験学習のアクティビティの中でも顕著に現れます。人によって、または状況によって目標の立て方は大きく変わって来るのです。目標の立て方には以下の3種類があります。

1)見当目標
  過去に経験がなく、全く見当もつかないことに対して目標を設定する時はこれが唯一の選択肢です。「なんとなく」「勢いで」「見当で」が目標設定の裏付けになります。

2)積み上げ目標
  過去の経験に基づいて未来の目標を立てます。過去の経験から未来に延長線を延ばして見えてくる目標です。「過去にこれだけの実績があるから今後これだけのものが期待できる」といった事が目標設定の裏付けになります。

3)ビジョン型目標
  通常の積み上げでは考えられないような高い目標。過去の経験は関係なく、未来に成し遂げるべき成果が見えている場合の目標です。「同じ条件のライバル社がこれだけの成果を上げているのだからうちも絶対にできる」といった事が目標設定の裏付けになります。

見当目標は経験がない状態でとにかく目標を立てなければならない場合にはこれを選ばざるを得ません。それでも過去の似た経験や集められる情報からより精度の高いものを推定してゆきます。また、全く経験の無いことでもあらゆる角度の推定から見当で目標を立てられる能力は新しいことに挑戦してゆく時には重要です。
2番目の積み上げ目標は一番一般的な目標設定の方法です。「昨年の売上がこれだけだから今年はその○○%増しで行こう」といったものです。
3番目のビジョン型目標は力強く引っ張って行くタイプのリーダーが掲げやすい目標です。リーダーは他のメンバーよりもより多くのものが見えています。ですからビジョンに基づく目標が立てやすいのです。それについて来れないメンバーは積み上げ目標で考えているため、「過去に実績がないから無理だ」「そんな高すぎる目標では本気になれない」といった事が起こります。

これはどの方法がより優れているというわけではありません。チームで仕事をする際には違った視点で目標設定を考えられるメンバーがいた方がより良い目標設定ができます。チームの中である人がビジョン型目標を掲げたとしたら別のメンバーが意図的に積み上げ目標の視点で意見するといったことがチームとしてより良いゴールセッティングをしてゆく上で重要となります。

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