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第73回『ピンチの時の3つの感情を使いこなす』

2010/05/12
チームづくりレシピ

チームがピンチに陥った時の危機感や不安感、または恐怖感は避ける事ができません。しかし、危機感はチームに良い効果をもたらし、不安感や恐怖感は悪い効果をもたらします。もちろん言葉の定義が人によって変わればその意味も変わりますが、どちらにしても、この同じような状況で起こるこの気持ちの状態はその捉え方によって3種類の全く違う効果をもたらします。

その違いは何なのかと言えば、感情のベクトルの違いです。危機感を感じたときには「この事態をなんとか打開しなければならない」「このままではダメだ、何か手を打たなくては」というように、危機感を感じさせる状態をなんとか切り抜けようと次の行動へ意識が向いています。どのようなアクションが効果的か?まず先に打つべき手は何だろうか?と、良くない状態から抜け出すために「前進する意識」になっています。
不安感を感じている時はそれとは違います。「どうしていいのか分からない」「誰か助けてほしい」など、自己効力感の低下や迷いの感情が起こり、前進する事ができません。「混迷の意識」になっています。前へ進む力は生まれてきません。
恐怖感を持っている状態では、不安感がさらに強くなり身動きが取れなくなってきます。背後から追われて崖っぷちに立たされているのに、怖くて動けない状態です。このように恐怖感にとらわれた状態だと前進も撤退もできず、ただその場にとどまる事しかできません。恐怖感がある状態で「前に進みなさい」と言われると抵抗して現状を維持しようとします。恐怖感は「保守の意識」につながります。

景気が悪いだとか、業績が悪化しているだとかのネガティブな環境をどう捉えるかは様々です。この環境の捉え方を3種類に分けて理解する事によって、チームの状態、また自分自身の状態をシンプルに把握する事ができます。
ネガティブな環境から脱するためには危機感を持って前進してゆかなくてはなりません。しかし、同じ環境にあってもチーム全員が必ずしも同じように危機感を感じている訳ではなく、不安感や恐怖感を感じている人も居るわけです。そもそもその危機的状況を認識できずに、不安も感じないという人も居るかもしれません。この異なるベクトルをうまく調整してゆくことで、組織はネガティブな環境をもバネに飛躍してゆくことができるはずです。


●危機的状況を認識できていないメンバーへ
 ⇒危機感を感じてもらうために情報を伝える。現状を客観的に観察できる指標などをもとに、危機感を感じてもらうための情報を共有する。

●不安感で混迷しているメンバーへ
 ⇒不安感を危機感に変える。とるべきアクションを示したり、とるべきアクションについて検討したりする事で少なくとも一部メンバーの不安感は危機感へ変えてゆける。

●恐怖感で変化を恐れているメンバーへ
 ⇒まず危機感を持っているメンバーが先に進み、先例を示す事で恐怖感を和らげる事ができる。
 ⇒怖がっているメンバーを無理に崖の向こう側へジャンプさせようとしない。まず、ジャンプできるメンバーが先にジャンプして渡り、足場を作ってあげる事で彼らは安心して渡る事ができる。



もちろん恐怖感を持って動けないメンバーを置いていってしまう事もできます。それはそれによって失うものと得られるもの、守れるものなどのバランスを考えてそれぞれの組織で判断しなければなりません。



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