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第86回『多様性の中で自分を見失わない 』

2010年11月11日

チームづくりレシピ

多様性を受け入れるということはチームで仕事をする時に限らず、大きな価値を生み出す事です。しかし、「Aさんはこう言うし、Bさんはこう言うし、何でもかんでも受け入れていたらきりがない」という声も聞かれます。多様性を受け入れるということは相手に迎合するという事ではありません。純粋に相手の物事の捉え方を受け入れるという事です。必ずしも自分の考えを変えたり、相手に合わせたりするものではありません。もちろん相手を自分に合わさせるためでもありません。多様性の中での自己の捉え方は少しテクニックが必要です。

例えば会議の場などでAさんの考えとBさんの意見が対立していて、更に自分も違う考えを持っていた場合、多様性を受け入れようと誤ってAさんの視点やBさんの視点に迎合してしまうと、「お前はどっちの味方なんだ!」と更に混乱を深める事にしかなりません。
多様性を尊重した関わり方として望ましいのは「Aさんはこういう意見ですね」「Bさんはこう言う意見ですね」と相手が伝えようとしている事を正しく受け止めている事を確認します。その上で「自分はちょっと違ってこういう意見を持っています」と伝えることです。

頑張って多様性を受け入れようとし、違った視点を理解しようと頑張りすぎると、「自分」という一番大事な視点が抜け落ちてしまいがちです。自分達のコミュニケーションを一段上から俯瞰して、相手と自分がどこに居るのかを捉え、受け入れる見方が必要です。

多様性を活かすためには次の2つの視点をどちらかに偏るのではなく、両方同時に持っている事が必要です。

● 全体を俯瞰し、多様なものを全てあるがまま受け入れる視点
● 自分が何をどう考えているのかを見失わない視点

多様性を活かすためには全員が自分らしさを大事にすること、そしてお互いに対する敬意を持っている事が必要。多様なものを受け入れようとすると、つい自分の視点を見失いがちですが、「自分はどう考えているのか?」を忘れないようにする事が多様性を活かす秘訣です。

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