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第2回『 世界で最下層クラス!? 日本の男女間はこんなに不平等 』

2023年03月02日

企業というのは、何かしらの意義があって社会の中に存在しています。一つひとつの企業が社会のなかでそれぞれの「組織らしさ」を発揮できるようになれば、社会全体が良くなっていきます。

そのためにも、社会で起こっている変化や事実をきちんと捉えて理解し適応することが重要です。社会の変化に適応できる力を身に付け、この先も進化・成長し続けるためには、チームにとっての社会科を勉強することは必要不可欠です。

河村甚コラム「チームの社会科」では、組織づくりに取り組むみなさんにぜひ知っておいていただきたいテーマをシリーズでお伝えしていきます。

今回取り上げるのは、「ジェンダー・ギャップ指数」です。

世界経済フォーラム(World Economic Forum:WEF)が公表している

「The Global Gender Gap Report 2022」

このレポートの中で、各国における男女格差を測るジェンダー・ギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)が発表されています。この「ジェンダー・ギャップ指数」を切り口に、日本の組織における問題をチームビルディング視点で考えてみましょう。

ジェンダー・ギャップ指数は「経済」「教育」「健康」「政治」の4つの分野のデータから作成されます。総合スコアで見たときの日本の順位は、146か国中116位(2022年)。ほぼ最下層クラスです。

先進国の中では最低レベル、ASEAN諸国よりも低い結果となっています。ジェンダー・ギャップという点では、他国に比べ日本は圧倒的に遅れているのが現状です。

中でも特に日本のスコアが低いのが「経済」「政治」の分野です。まず、日本の経済参画を組織づくりの点から考えたときにどう改善すべきかという点から考えていきましょう。

ジェンダー・ギャップ指数が低い組織というのは、女性の管理職比率が低く、昔ながらの男性優位のトップダウン型の組織です。要するに、上司・先輩の言うことは絶対。「偉い人についていけば大丈夫」という形態ですね。
このような組織は、今後の社会の中では確実に存続できません。なぜなら社会環境の変化に適応する力が弱いからです。

トップダウンの組織では、偉い人たちが「これが正解である」と示し、部下がその通りに動きます。過去の経験が生きる環境ならそれでうまくいきますが、現在のように変化の激しい社会環境においては過去の経験だけではうまくいきません。

世界の他の国に比べ、日本は社会環境の変化に適応しにくい組織が多く見られます。新たな未来を切り開いていくために必要な力・・・多様な視点を掛け合わせて誰も持っていないような視点、発想生み出していく力が欠けているのです。このような閉鎖的、固定的な組織のままでは淘汰されてしまうことでしょう。

「経済」よりさらにスコアが低いのが「政治」の分野です。国会の女性議員比率の低さ、閣僚の男女比は世界で最下層です。行政の長(日本では総理大臣)になった女性は0(ゼロ)。組織形態が古く、新しい未来に適応できない危機的な状況であることが政治の世界でも起こっています。

この事態を何とか改善せねばなりませんが、いわゆる男性社会的発想では無理でしょう。偉い人がトップダウンで決めて、これをやれ、というやり方では絶対にうまくいかない。

よりフラットにこの問題を話し合い理解を深め、様々な知見を掛け合わせて答えを探っていくアプローチをしなくてはなりません。政治の世界では与党に反対して野党は存在価値を示さなければならないし、選挙公約を果たさなくてはならない。このシステム自体が間違っています。

A案かB案かのどちらか正しいを採択するのではなく、妥協点を探るのでもなく、無数にある多様な視点を掛け合わせて革新的な案を考えていくべきだし、公約に縛られ、守り通す必要はありません。現在のように社会の変化スピードが速い環境においては、公約を示した時点ではそれが正しかったとしても、途中で議論を重ねていくなかで変わっていくのが当然でしょう。

男性優位な社会では「どちらが偉いか」「どちらが強いか」ばかりが横行しています。お客様より社内政治を優先しているような組織が存続できるはずがありません。

では、そのような組織が変わっていくためにはどうしたらいいのか。企業が最初に取り組むことができるのは、まずは「女性の管理職比率を上げること」です。

ただし、女性を管理職登用をする際に、「この人が最適だから」ではなく「女性だから」という理由で登用すると失敗します。組織を変えるためには女性の管理職を増やそう、と言いましたが、 女性の管理職比率が上がることは、あくまで結果です。

単に女性の管理職を増やすのではなく、その人がその人らしく活躍できる組織のをつくることが重要です。

例えば、管理職になると時短勤務もできないし、リモートワークより出社が求められるというような環境では、その人らしさを活かすことはできません。女性でも男性でもその人の強みが発揮され、その人があるがままに、その人らしく働く。その結果、管理職に女性の比率が増えていく。これがあるべき女性管理職比率の高め方です。

どんな人もその人らしく働くことができ、全ての人がパフォーマンスを発揮できる組織をつくることで、ジェンダー・ギャップが無くなっていきます。

単純に数字だけ増やせばいいのでは良い訳ではないということを意識して組織づくりに取り組みましょう。

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