HOME 河村甚の連載コラム 第64回『ミュージカルで社会づくり(7)不安と好奇心』

第64回『ミュージカルで社会づくり(7)不安と好奇心』

2017/09/07
チームビルディングの話をしよう
2015年4月から始まった連載コラム「チームビルディングの話をしよう」では、代表河村がチームビルディングを切り口にさまざまなテーマでいろいろな人と話し合った内容をお届けいたします。

今回の『ミュージカルで社会づくり』は、NPOコモンビート理事長として
ミュージカルを通して人材育成をしていらっしゃる
安達 亮さんをお迎えしての対談です。

▽特定非営利活動法人コモンビート
 https://commonbeat.org/
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目次

 

 

 

不安を好奇心に

安達 亮さん(写真左、以下 りょう)
異なるものと会ったときには、好奇心で応えます。

異なるものがくると、基本的には不安に感じたり、怖いと感じたりするんです。
でも自分も向こうも、バリアを張っていたら歩み寄りはできません。

その不安をひっくり返して好奇心に変換できれば、
そこを超えていけます。

河村 甚(写真右、以下 じん)
分からない、理解できないから怖い。それを知りたいに変える。
そこだよね~。

りょう
視覚障がい者の方々とごはんを食べていたときのことです。
「安達さん、お酒つぎますよ」って、ビール瓶を片手に持っているんです。

でも、僕はつがれ方がわからないんですよ。
どうやってコップの位置を定めればいいのか・・・とか不安に感じるわけです。

視覚障がい者とごはんを食べる席でのマナーをわかってないことで、
彼にとって良くないことをしちゃっているのかもしれない、とか
いろいろ考えて縮こまってしまう。

でもそのとき、勇気を出して聞いてみようと思いました。
特殊なつぎ方とかあったらおもしろそうだな、と好奇心に変換できたんです。
「ビールをついでもらうのは嬉しいんですけど、どうやってつがれたらいいのかわからないんです」と聞いてみました。
そしたら、「えっ、簡単ですよ。コップを出せばいいじゃないですか」と言うんです。
「うん、そうなんだけど・・・」って感じです(笑)。いつもと同じようにやればいいだけだったんですよね。

「コップを出して、瓶ビールに先っぽにカツンと当ててください」とその時は教えてもらいました。
こうやって聞いたことで、それからはずっとできるんですよね。

あの時怖がって何もしないでいるよりは
自分でちょっと勇気を出して進んでみる方が
主体的だしいいなと思いました。

それからはあまり怖がらず聞くようにしています。
「どうしたらいいかわからないんですけど」ってね。

じん
コミュニティとか社会の中で、
自分がまだ慣れ親しんでいないときには、
その組織の中での規範がつかめない怖さってあるよね。

りょう
ありますね~。

じん
でも「これわからないから教えて」と尋ねることで
規範がつかめてきて、安心できる居場所になっていく。
コミュニティの中で間違った振る舞いをしていないという安心感が持てると、
どんどん自由になっていくことができる。

ずっと怖いからと逃げてると・・・・・・

りょう
理解できないですね。

じん
ずっと不安なまま。

りょう
「不安」を「ファン」にしてくれる存在。
楽しめるものを知っている。違う枠を知って伸びていく。
自分の中のクレドだったりするんですよね。

10秒我慢すればなんとかできることって、世の中にいっぱいある。
10秒耐えて、「ちょっと教えてもらえないですか」って言えたら、
そこから先の世界はすごく広がる。そう思ってがんばるようにしています。
くじけることもあるんですけど。

じん
話をしていて、「この人わかってないなー」と思うときがあります。

そういうとき、「この人わかってない」と感じるということは、
自分がこの人の何をわかってないんだろう、と考えます。

その人が信じて発信していることを自分が理解できていないから、「この人わかってない」、となる。

この人の何を自分は分かっていないんだろう、
どうしてそういう考え方をするんだろう、
という自分の好奇心に変える。

自分がわかっていないということにすり替えていくことで
得るものが大きいし、
相手に対する自分の姿勢が変わってくるんだよね。
そこから教えてもらおうとする。
これってりょうちゃんがさっき話していた、好奇心にすり替えていくということに近い感じがする。

りょう
そういうマインドを持てるようになると
世の中も変わっていくし、ちょっとハッピーになるという信念を自分は持っています。

そうじゃないよ、という人は、まあそうでもいいんじゃない、と思うけど、
なんとなく伝わる人であれば、そういう話をしていきながら伝えていきたい。

コモビの場合は、そういうことを全く考えもしてない人も入ってきます。ただミュージカルをしたいから参加しますというスタンスの人ももちろんいます。。

それが100日間を通して、こういった考え方が身について卒業していく。
求めてなくても、異文化理解をテーマとするミュージカルをつくることで、疑似体験しながらそれが身に付いていきます。
多様なものに対する免疫がつくプログラムという感じでしょうか。


コモビ・TBJの遺伝子と新しい可能性

じん
コモンビートとチームビルディングジャパンとはDNAが近いよね。

自分が、「こういうことが大切だ」と思ってチームビルディングジャパンを作って、社会で実現したいと思っていることと、

りょうちゃんの話に出てくる、コモンビートがやっていることを聞いていると、非常に近いと感じますね。

やっぱり、元々同じ遺伝子を引き継いでいるというところもあるんだろうな、と思う。

りょう
根っこが同じで目指していることが共感できる場合には、
根っこと目指していることの間にある手段を一緒に開発できる気がしてるんです。

チームビルディングジャパンとコモンビートが協同して強みを掛け算したら、新しいものが生まれると思います。

コモンビートにはミュージカルプログラムしかありません。

これは100人100日ミュージカルを企業にはなかなか入れにくい。
企業には土日に参加できない人もいる。

チームビルディングジャパンとコラボすることで、
多様性の線を引く、消すということを体感できるプログラムを
働いている環境に取り入れることができるかもしれません。
ミュージカルではないワークショップで、価値観を伝えていくことができるかもしれない、と期待しています。

100日コミットするって大変じゃないですか。
2・3日とか、1週間とかでできるプログラムを作っていくための
話し合いから始めさせてもらえると、
僕たちの団体にとってもいい刺激になる。

そういう話をいろんな人として、「こんな世の中にしたい!」という結束を強めていっています。

じん
コモンビートがやっている社会づくりって素晴らしいと思うし、
ここまでの蓄積の中で作られてきた「100人100日ミュージカル」には、
企業の組織づくりや人材育成にも活かせる部分がたくさんあると感じています。

チームビルディングジャパンでやっている組織づくりは、
2種類の異なる手法を併せておこなっています。

一つは、「対話」。もう一つは、「心が動く体験」。
体験と対話が、結果的に組織づくりにつながっていくというやり方です。

コモンビートの人材育成も体験ベースじゃないですか。
しかも非常に体験のユニークさがある。

チームビルディングジャパンが企業に提供している「チームビルディング」というものと親和性が高いですよね。

具体的には、100人100日ミュージカルの中で使われている何かを活かして、
1日や半日プログラムを作れたら、すぐにでも売りに出せますよ。

チームビルディングって1日研修したら出来ますよ、というものではない。
組織が成長していくためには、継続的に組織の中で起こるナマモノを扱っていく。ちゃんとやっていくことが必要なんです。

会社丸ごとの組織づくりをするときに、「全員でミュージカルを仕上げよう!」みたいなことができてもいいですよね。

りょう
「企業内ミュージカル」というのはありですね。
コモンビートはミュージカルに関しては専門的ですから。

今は土日でやっていますが、
例えば不動産業の人が集まりやすいような
水曜日に練習する「不動産ミュージカル」とかもありですよね。
他にも美容師とか、休みが違う業界団体に働きかけてみたいですね。

今コモンビートでは、例えば「石巻ミュージカル」のように、地域の名前になってるんですが、
それが「美容師ミュージカル」になるとかね。

職業でもいいし、LGBTミュージカルとかでもいいですよね。
その名前によって集まってきた人で、その中にも違いがあるよねっていうところにおもしろさを感じています。パラダイムシフトしそうです。



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