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コロナ感染症に教わったこと

2020年03月27日

いま、世界中が新型コロナウイルス感染症の渦に巻き込まれています。日常を維持できない、自由が奪われるということが起きています。
 
非日常は日常との違いから多くを感じ、考えることができる大きな学びと成長の機会でもあります。世界中の人たちがこの危機に多くを失いながらも、それぞれに得ているもの、気づきや学びもあるはずです。自分自身も思うようにいかないこの環境の中で否応なしに考えさせられ、大切な事を教わりました。
ここではチームビルディング、組織づくりに携わる立場からの学びを共有したいと思います。
 
 

やっぱり人と人との関わり合いは大切

テレワークが推奨され、多くの人が集まる機会は自粛され、人と会う機会が減り、孤立感を感じる人たちが増えてきました。人と関わる機会が絶たれるとそこがストレスにもなります。
今、生で集まるチームビルディングはほぼ延期か中止になっていますが、オンラインでのチームビルディングを実施するとそこで久しぶりに顔を合わせての喜びを語りながら、テレワーク疲れや閉塞感を口にする人たちがいます。
実施はできないものの、こういう時だからこそチームビルディングが必要だと感じているという相談もいただきます。
 
人と人との関わり合いが抑制されているからこそ、普段は当たり前で気づけないその大切さに多くの人たちが気づけたということだと思います。コロナ危機後は、前の状態にそのまま戻るわけではなく、関わり合いの大切さを実感している社会に変わっていくはずです。
 
 
 

人の顔が見えることは大切

私たちがチームビルディングする時にもファシリテーター は参加者の表情から一人ひとりの状態について多くのことを受け取っています。ファシリテーター でなくとも人は相手の顔の表情から意外と多くの情報を得ています。顔が見えると安心できます。反対に顔が見えないと不安になることもあります。
 
いま、どこでもみんなマスクをしていますし、人が集まってコミュニケーションを取る場では特にそうです。オンラインでミーティングする会社も増えているようですが、カメラをミュートにして音声だけでやっているとこれもやはり顔が見えません。
 
飲食店などでも接客するスタッフが皆マスクをしていますが、表情を全て使って接客するのと、顔を半分隠して接客するのとではあきらかに接客の力が落ちるはずです。カフェに行ってもにこやかに接客されるのと、表情が見えないのとでは客の立場でも印象が大きく変わります。
人は表情でたくさんコミュニケーションをとっていて、これが遮断されるとやはりコミュニケーション不足に陥ってしまうことを感じています。
 
 

近い距離でたくさん話すことの価値

集団感染(クラスター)が発生しやすい環境の3条件
 
  1. 換気の悪い密閉空間、
  2. 人が密集している、
  3. 近距離での会話や発声が行われる
 
これが重なると感染リスクが高まるということで、避けられていますが、私たちの普段のプログラムではなるべく近い距離でたくさん話すこと、コミュニケーションをとることを大切にしています。いま、これが出来なくなって改めてその大切さを実感しています。
 
今は人が集まる場でも2m以上距離を開けようとしていたりしますが、普段の私たちは例えばお互いの距離が遠いロの字形式の会議もセッティングを島型に変えるなどして、なるべく距離を近づけ、1m以内に持っていきます。近い距離でたくさん話してもらうためです。
近距離でたくさん話すことはウィルスも感染させるかも知れませんが、人と人との繋がりも強くします。
 
 

テレワーク、オンラインで出来ることと出来ないこと

私たちの会社では10年以上テレワークを導入していますが、ミーティングをする時には常にオンラインで実施するか、オフィスに集まるかをそのミーティングの目的によって判断してきました。ミーティングの目的によってどちらが向いているかが違うからです。
そんな私たちもこのコロナ感染症抑制のために、本当なら生で集まった方がいいけれど、オンラインで出来ないか?をより考えるようになりました。そうすると、それでもやっぱり生でやった方がいいことも出てきました。
 
オンライン会議システムも進化して、随分やりやすくなりましたが、それでも深い話や関係性に関わることは生のコミュニケーションと置き換える事は出来ないことを実感しています。
 
 

人と人との関係性をもっと大切にする社会へ

この新型コロナ感染症の世界的大流行は人々の健康を害し、命を奪い、経済活動を押さえ込み、人々の穏やかな日常を奪い去っていきました。そんな中、多くの人たちが人と人とが関わり合うことを抑制せざるを得ないからこそ、改めてその大切さを実感していると思います。
あたりまえだったものが奪い去られてしまった後にしか、そのあたりまえの大切さにはなかなか気づけないものなのかも知れませんが、少なくとも私たちは今その大切さを知っています。
 
この危機を乗り越えた先、社会はただ「元に戻る」という事は無いと思います。
人と人とが関わり合うことの大切さ、それが断ち切られた時に私たちがどうなるかを実感したからこそ、もっと人と人との関係性を大切にする社会へと進んでゆくはずです。
この危機を無事に乗り越え、その先に今よりすばらしい社会に成長してゆけることを願っています。
 
 
 
※この記事で書かれている新型コロナウイルス感染症の集団感染についての情報は2020年3月19日発表の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議による「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」からの引用です。
以下、厚生労働省の文書へのリンク
新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言

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