研修後は新入社員同士の絆が深まり、自分の意見を積極的に発信するようになった
東急リバブル株式会社さま
2016年から、東急リバブルは、新入社員研修のひとつとしてチームビルディングを取り入れています。春に1泊2日の合宿スタイルで実施されるだけでなく、夏はフォローアップも行われます。この研修に東急リバブルが期待していることは、どのようなことなのでしょうか。人材開発部 能力開発課の矢﨑紀美子さんと藤崎大地さんにお話を伺いました。
概要
◆課題◆ 新入社員研修の場で、同期同士の絆を深めたい
組織として研修を通じて、同期同士の絆が深まることに意義を感じていた。しかし2015年から、研修が合宿ではなく通い形式になったため交流の度合いが薄まることに。そこでそれを補うチームビルディング研修の導入を検討。1泊2日の研修に加えて、アフターフォローの研修を実施することになった。
◆取り組み◆ 参加者皆が関われるよう少人数のチームを編成
約200名の新入社員をRed、Purple、Green、Blueの4つのカラーグループに分け、さらに、各カラーグループから4チームづつを編成した。リーダーを全16チームそれぞれに置くことで、多くの新入社員がリーダーを経験できる仕組みに。各チームにファシリテーターがついて、じっくりとチームの育成を行った。
◆研修の効果◆ 人前で自分の考えや意見を言えるようになる
研修後には新入社員同士の絆に深まりが見られ、コミュニケーションも活発になった。研修中、自分の気持ちや考えを述べる場面も多いためか、人前で話をすることに抵抗感を示す新人が少なくなった。ただ、上司らとの連携が必要となる現場で、どこまで研修が活きるかはいまのところ未知数。
新入社員同士の連帯感が高まった
東急リバブルがチームビルディングを新入社員研修のメニューのひとつとして取り入れたのは2016年のこと。それまでの研修は、社内の研修施設で、泊りがけで行われていました。研修期間中、寝食を共にする中で絆の深まりがあり、同期の連帯感はそこで培われてきました。ところが2016年以降、研修は宿泊ではなく通い形式となりました。新入社員同士の絆は、この研修期間に深めておきたいところです。そこで、絆づくりのために1泊2日のチームビルディング研修が導入されることになりました。
チームビルディング研修の内容は、毎年、試行錯誤が行われブラッシュアップされています。2017年は、各10名ほどのメンバーで約20チームをつくり、チームごとに競い合いながら、さまざまなアクティビティに挑みました。
それに対して2018年は、チームごとにファシリテーターが帯同して、じっくりとチームを育成。大きな力を発揮するチームづくりの可能性について学びます。各チームにはそれぞれリーダーを置き、夜はリーダー同士が集まってリーダーミーティングを実施。研修の成果や課題についてディスカッションを行いました。チームビルディング研修を行ったことで、「新入社員同士の連帯感が強まり、コミュニケーションも活発になったと感じています」と矢﨑さん。藤崎さんは、「小さなチームに分かれて課題にチャレンジして、そのたびに振り返りを行ったことで、みんなの前で自分の意見や考えを表明することに自信が持てるようになったと思います」と話してくださいました。
フォローアップ研修では競争を意識
研修を通して見えてきた課題は、“研修の成果を実務でも活かせるか?”ということと“達成意欲の高い個人を育成できるか?”ということでした。「研修でチームの連携は学べましたが、実務は同期によるチームではありません。年次の違うメンバーが集うとまた雰囲気は変わりますので、そこで研修の成果を活かせるかがポイントです」(矢﨑さん)。「弊社の業務の性質上、会社の業績は個人の成果が積みあがった先に成り立っています。そのため、まずは個人として自立することが問われています」(藤崎さん)。「ですから、支え合いや助け合いも大切なのですが、それよりも一人ひとりの達成意欲が上がり、モチベーションが上がることがまずは課題です」(矢﨑さん)。
夏はフォローアップ研修を実施します。ここでは春の研修で見えてきた課題に着目。東急リバブルが期待する「達成意欲の高い個人」にフォーカスして、丁寧に寄り添いながら新入社員の成長のサポートを実践します。