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第96回『想定内に収めるよりも、想定外に立ち向かう知恵を持つ 』

2011/03/31
チームづくりレシピ

何かの仕事に取り組む時に、事前に起こりうる事態を想定して準備をします。もしあなたが完璧な事前準備をしないと安心できないとしたら、それはチームにとって必要な視点であり、他のメンバーの見落としているものや甘く見ているものに気づく事が出来るでしょう。

しかし、完璧な事前準備を心がけたとしても本当に完璧な事前準備が可能なのは極めて単純なケースだけです。ほとんどの場合は想定できる結果だけでも事前に準備ができる以上にたくさんあり、さらに想定の範囲を超えた事も起こります。
事前準備以上に必要なのは準備していないことが起こった時に臨機応変に対応するトラブルシューティング力です。

まず、起こりうるトラブルと一言で言っても事前にどう備えるかの視点でみると以下のような種類に分けられます。

    • 事前に想定し、対策済みの事態。

 

    • 事前に想定したものの、対策を講じていない事態。

 

    • 事前に想定し得なかった事態。



経験豊富な人は、色々な事態が起こりうることを既に経験から知っていて、そのリスクの大きさも知っています。多くの事態を事前に想定する事ができ、対策を打つ事も出来ます。多くの事態を想定すればするほど、全ての準備をしておく事は出来ないので、リスクの小さな事などは敢えて許容し、全てを事前に避けようとはしません。小さなリスクにまで時間をかけて、心配して失うものの大きさも知っているからです。
経験が少ないと、何が起こるのか想像でしか分からない為、多くの場合に恐いと感じます。恐いと感じる事自体は自分を守る為に必要なことです。それを怖いと感じずに行動してしまう方が危険です。
恐いと感じたときに、起こりうる事態を想像できる限り想像して完璧に備えようとするのですが、経験した事の無い事であれば、それは非常に精度の低い準備になります。経験者のサポートがあれば、より良い事前準備ができます。

しかし、どのような事前準備をしようと、想定の範囲を超えたトラブルは起こります。もし全てが想定の範囲内でしか起こらないとしたら、あなたは新しいチャレンジをしていないということであり、成長もしていないという事です。全てが想定の範囲内だという時には危機感を持つべきでしょう。

この想定外の事態に立ち向かうのがトラブルシューティングです。トラブルシューティング自体も経験を重ねる事によってその精度を上げる事が出来ます。また、ひとつひとつ手順を踏んで考える事によりパニックせず、より良い結果に繋げる事が出来ます。

【トラブルシューティングの4ステップ】


    1. 状況を理解する。
      まず、何が起こっているのか?状況把握につとめます。多くの場合に想定外の事態が起こった時には状況が理解できず、想定から外れているというだけでパニックに陥ってしまいます。「今できること」に集中して取り組む為にはまず現状を把握する必要があります。しかし、ここにあまり時間をかけ過ぎては行動が遅くなってしまいます。出来るだけ短い時間で、時には数秒で状況を理解する必要があります。慌てふためくのをやめるだけでも十分な時間が確保できます。

 

    1. 対策の選択肢を考える。
      状況を理解するのとほぼ同時に対策を考えます。状況を整理すると「今、自分の行動で事態の改善に役立つ事」とそうでない事が見えて来ます。選択肢をリストアップして考える事は有効です。「どうしたらいいのか分からない」という時には選択肢が曖昧であることがほとんどです。選択肢を明確にすることで「この3つの選択肢の中から選べばいいのか」と理解できる様になります。

 

    1. 選択肢を比較し、決断する。
      トラブルシューティングで一番大事なステップは決断のステップです。ここまでのステップはあくまで最適な決断をするための準備であって、時間をかけ過ぎてはいけません。
決断はロジカルな判断だけでなく、直感で判断しなければならない部分が多くあります。どんな決断をしても、そのとき決断した事が全てです。迷う事に時間をかけすぎるよりは決断をして、行動に時間を割くべきでしょう。

 

    1. 行動する。
      決断をしたら全力で行動します。行動していると事態が変化して来ます。行動するまでは自分の力で事態を変える事は出来ません。そして事態が変化したらまた最初のステップに戻り、その新たな事態に対応して行きます。



チームで取り組む場合には、上記の「状況把握」、「選択肢抽出」、「行動」のステップはチームの総力をもって、適材適所で取り組みます。ただし、多くの場合に要である「決断」のステップはチームのリーダーが背負うことになります。逆の視点から見ると、チームリーダーが「決断」以外のステップまですべて自分でやろうとしてしまうとチームは機能しません。「状況把握」、「選択肢抽出」、「行動」のステップでそれぞれの力を主体的に発揮できることが重要です。

チームでも個人でも、この4段階のフレームを知っていれば、何を心配しなければならないのか、そして何は心配しなくてもいいのかを理解でき、想定外の事態に対してより対策を講じやすくなります。トラブルに直面したときは、まずはパニックに陥らず、順にステップを踏んで行くことで解決に一歩ずつ近づいて行けます。



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