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第58回『ミュージカルで社会づくり(1)コモンビートとは』

2017/06/15
チームビルディングの話をしよう
2015年4月から始まった連載コラム「チームビルディングの話をしよう」では、代表河村がチームビルディングを切り口にさまざまなテーマでいろいろな人と話し合った内容をお届けいたします。

今回の『ミュージカルで社会づくり』は、NPOコモンビート理事長として
ミュージカルを通して人材育成をしていらっしゃる
安達 亮さんをお迎えしての対談です。

▽特定非営利活動法人コモンビート
 https://commonbeat.org/
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目次

 

 

出会い

河村 甚(写真右、以下じん)
りょうちゃんとの出会いは、去年のクリスマス会。
アップ(※1)とコモビ(※2)の同窓生コミュニティの
合同クリスマスパーティの時に初めて会ったんだよね。

コモビ自体は設立されたときからご縁がありました。
アップ関係のことを手伝っていると、
りょうちゃんのお名前は伝わり聞いていたんだけど、
直接お会いしたのはそのクリスマス会が初めてでした。

(※1)アップ=Up with People
http://www.upwithpeople.org/about/index.html(英語サイト)
(※2)コモビ=コモンビート
https://commonbeat.org/about/


安達 亮さん(写真左、以下りょうちゃん)
僕もずっとじんさんのお名前は聞いていて、
「ようやく会えた」という感じでした。遠距離恋愛みたいですね(笑)

じん
初めてクリスマス会でりょうちゃんに出会った後、
うちの会社の企業研修案件の相談があって、三軒茶屋のコモビオフィスに会いに行きました。

りょうちゃん
企業研修はコモビにはまだ存在していない領域で、
これから企業研修に向けて動いていけるといいなぁと思っている矢先にじんさんからこの話をいただたいたので、
今後についてもいろいろ相談しちゃおうかな、と思ったんです。

じん
タイムリー感がまたいいよね。
今は具体的にプロジェクトを進めましょうとはなってないけど、
なんかコモビとチームビルディングジャパンには協働の可能性があると思う。

りょうちゃんと仕事抜きに話をしている中で、
ベースにある考え方や価値観の近さだとか、
コモビとチームビルディングジャパンが社会の中で実現しようとしていることの近さを感じたので、
このメルマガ対談でりょうちゃんと話したいと思いました。

コモビとは?

じん
コモビってユニークだよね。
まずは、コモビがどのような団体なのか簡単に紹介していただけますか。

りょうちゃん
はい。コモンビートは2004年に設立されたNPO法人で
「個性が響きあう社会へ」というスローガンを掲げて、
表現活動で自分らしくたくましい人をたくさん増やし、
お互いの価値観を認め合える社会の実現を目指した活動をしています。

よく「ユニーク」だと言われますが、どこが変わっているのかといいますと、
目指す社会の実現を「表現活動」を手段にしているところですかね。

表現活動を軸に様々なプロジェクトを行っています。一番大きいものがミュージカルプロジェクトになります。

ミュージカルプログラムは18歳以上の学生・社会人が100日の期間の週末の土日祝日だけを使って稽古を重ね(大体25日ぐらい)、1,500~2,000人収容のホールで3公演のステージに立ちます。その後振り返り合宿を経て終了する内容になっています。

「やりたい気持ちが参加資格」をうたっていて、「はい!やりたいです!」と手を挙げていただければ、参加できてしまうのがコモンビートのスタイルです(※一定の資格を満たす必要はあります)。
プロで○○していないといけないとか、歌がどれくらい歌えなくてはいけないとか、踊りが・・・みたいなのは全くありません。
集まったキャストでそのままミュージカルを作っていくだけです。
異なる年齢・職業・バックグラウンドの多様な人たちと一緒にミュージカルをつくる過程そのものが、自分らしく・たくましく、そして他者を受け入れることを体感するプログラムになっているというわけですね。


ミュージカルが切り口なので劇団とよく勘違いされ、あんまりNPOと思われてないこともありまして・・・。


でも、私たちの活動の根幹にあるのは、教育団体としての想いです。ビジョンとミッションを達成するための人材育成にはプライドを持っているつもりです。

まず人づくりをやることによって、
自分を認めること、他者を認めること、認め合うことによって
世の中が変わっていく一つの力になれたらと思っています。

じん
なるほどね。つまり、人材育成であり、そこからの社会づくりにつながっている。
表面にあらわれているのはミュージカルだけなのであって、単にツールなんですね。あくまでも人が育っていく社会づくりが、NPOとして活動する目的という感じですね。

りょうちゃん
ミュージカルプログラムは学校みたいなものなので、
プログラムのに入学してきて、公演が卒業式のようなもの。
卒業生(キャスト)を増やしていくことが、自分らしくたくましい人を輩出していくということになります。
卒業生が増えることによって多様な価値観を認め合える社会が形成されていくということですね。


じん
さっきさらっと1,500~2,000人規模のショーを3公演って言ってたけど、それだけでものすごいことだよね。
そんじょそこらの劇団でもそんなことなかなか出来ないと思う。
そういうすごいことを実現しているけど、

でもショー自体が目的ではない。
一つのゴールとしては向かっていくところかも知れないけど。

ショーまでの経験を通じて人を育てていくというとことがユニークなところだよね。

人材育成エピソード

じん
プログラムの中で人材育成になっている具体的なエピソードはありますか?

りょうちゃん
100人キャストが100日でミュージカルを作る、というときにはまず
そのためのチームビルディングをしていかないといけないですね。
年齢も職業も価値観も違う、ばらばらな人たちが一緒に一から作品を作ろうというわけですから。そのためにまず必要なのは「居場所づくり」だと思っています。

じん
居場所づくり。

りょうちゃん
居場所づくりのためにコモビで最初にやるのが名前を覚えることとか、
自分はこういう趣味を持っていますよというような自己紹介です。
それも一つの「表現」だと感じています。

最初はゲーム感覚で、名前ばかり言い合う時間を持ったりします。。

じん
名前を呼ぶとか、呼び合うとか大事ですよね。

りょうちゃん
そうですね。口ずさむということが大事だと思っています。
さっとその場で自己紹介されても、呼び合うわけではないからなかなか次の場面で、口から名前が出てこないんですよね。ある意味、無理矢理ゲームで言ってみると、その後でも遠慮がなく呼び合えるようになります。

そういうところからチームづくりが始まっていきます。

居場所とか安心感がないと、表現ってできないんですよ。
表現って自分の恥ずかしいことを出していくような感じなんですよね。
元々歌や踊りが得意な人なら、「はい、歌って踊って」、と言われればすぐ出来ると思うんですけど、
これまで人前で歌って踊ったことがないという人にとっては、
「この場で踊ったら恥ずかしい」と思っている状態では動けない。

でも「ミュージカルに挑戦だ!」と思って参加しているわけで、公演日も決まっているので
早く恥ずかしさを取り払って、
周りの仲間の前で自分を出しても、「こいつ変わってる」とか言われないような状態をお互いに作ることがすごく大事ですね。
それが、プログラム前半にやっている名前覚えや自分を語るアクティビティにつながっているんです。

じん
すごく分かります。
うちでチームビルディングのプログラムをやっているときも
2日間のチームビルディング合宿をやるというときに、
普段から同じ会社で一緒に仕事をしている人たち同士だとしても、
まず最初に名前を呼び合うことをやるんです。

基本ニックネームです。普段の、例えば「○○部長」とかではなく、呼ばれたい名前を付けます。

そのニックネームを呼び合うクセを付けるんですけど、
自分の名前を呼ばれるだけで、受け入れられている感が起きるじゃないですか。

その受け入れられてる感は、たくさん呼ばれれば呼ばれるほど、
相手から自分が受け入れられていると感じられるようになるし、
居場所づくりというか、安心の関係性につながっているをいうのは
まさにそうだなぁと。
最初にそれをやるのはすごい大事ですよね。

りょうちゃん
名前って、一人に一個しかないじゃないですか。
相手の名前を大切にできれば、その人を大切にしているというメッセージが伝わると思うんですよね。それが居場所づくりにもつながっていくと思うんです。

じん
自分のアイデンティティが凝縮されているものの感じだよね。

りょうちゃん
その凝縮されたアイデンティティを崩したり、ないがしろにしたりすると、
表現しようとしたときにやっぱり壁ができてしまって、出し切れなくなってしまうんですよ。


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