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第11回『自分たちらしさ(組織を一つにするもの)』

2019/06/27

チームビルディング・バイブル

 

組織づくりと人づくりに必要な9つの要素
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 【 組織を一つにするもの 】
 ●自分たちらしさ
 ●目標、ビジョン、ゴール
  
 【 ベースとなる組織文化 】
  ●心理的安全性
  ●多様性と受け入れ合い
  ●主体性
 
 【 組織として学び、進化し続けるための行動 】 
  ●混ざり合いを起こす
  ●失敗や異色な発想を受け入れる
  ●行動量やコミュニケーション量を増やす
  ●リフレクションを行う
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――「組織を一つにするもの」の要素の一つに、「自分たちらしさ」があります。
今回は「自分たちらしさ」について伺いたいと思います。
まず、ここでいう「自分たちらしさ」とはどういうことでしょうか?

 

河村 甚(以下じん):「自分たちらしさ」とは、組織としての「らしさ」のこと。

一人ひとりの個性である「自分らしさ」も、もちろん大事ですが、
ここでは、組織としての「らしさ」のことを指しています。

 

――なるほど。組織・チームの「自分たちらしさ」ということですね。
「自分たちらしさ」は、どのようにして知ることができるのでしょうか。
自分たち自身で「自分たちらしさ」を把握するのは難しいようにも思うのですが。

 

じん:そうですね。例えば、
自社にとっては当たり前だけれどよその会社では当たり前ではないことや、
まわりから「こういうところって御社らしいですね」って言われたりするところなどに、
「自分たちらしさ」が現れることが多いです。

 

――他の組織と比べることで「自分たちらしさ」が見えやすくなるのですね。
そもそもなぜ、「自分たちらしさ」が大事なのでしょう。

 

じん:「自分たちらしさ」が、物事のすべての判断の軸にあるからです。

自分たちらしくないことをやっても、うまくいきません。
「自分たちらしさ」が何かということを明確にして、
それに基づいた行動をするということが、その組織を成長させます。

組織づくりやマーケティングなどの分野でも、
「自分たちらしさ」を持っていることが有効であることが言われています。

例えば、マーケティングなら、USP(ユニーク・セリング・プロポジション)、
つまり他とは違う自分たち独特の売りも「自分たちらしさ」ですよね。

あとは、『ビジョナリー・カンパニー2』でジム・コリンズが言っているような
ヘッジホッグコンセプト(ハリネズミの概念)も「自分たちらしさ」です。
「自分たちらしさ」を持っているということが、結果を出していくという上でもとても大切であると言われています。

 

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 ヘッジホッグコンセプト(ハリネズミの概念)とは

  ハリネズミを狙う賢いキツネが、
  毎回手を変え品を変え、知恵を絞ってやって来る。
  ハリネズミは小さな動物だが、常に丸くなって針を出す。
  自分だからこそできて必ず勝てる戦略をとることによって、
  ハリネズミは毎回キツネに勝ち、生き抜くことができる。

 

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――なるほど。
「自分たちらしさ」とは単に自分たちの状態を示すものではなく、
他と比べて圧倒的に秀でている、勝つことができる強みのことなのですね。
「自分たちらしさ」を活かした組織づくりをしていく際のポイントは何でしょうか。

 

じん:「自分たちらしさ」を大事にしてフラット型組織を作っていく上で重要なのは、
「自分たちらしさ」を、チームメンバーみんなが共有していることです。

例えば、
ある人は「うちの会社はライオン」だと思っているのに、
ある人は「うちの会社はキリンでしょ」と思っているということがあります。
これでは一つになれていません。
チームのみんなが、
「うちの会社ってこういう会社だよね」ということを共有していことが大事です。

本来、どのような会社かというのは、
その会社のミッションやバリューに表れています。

ただ、ミッションやバリューを頭先行で作ってしまって、実際には機能していない・・・
という会社が、残念ながらたくさんあるのも事実です。

もし、今は使われていないとしても、ミッション・バリューを活かすことによって
「自分たちらしさ」を確認することができます。

 

――「自分たちらしさ」がしっかり認識できると、組織はどのように変わっていくのですか。

 

じん:「自分たちらしさ」が日常の判断全てに影響していきます。

例えば、
仕事は多く受注すればするほどいい、と思いがちですよね。
でも、「自分たちらしさ」がわかっている組織では、
何でもかんでも仕事を引き受けません。

「自分たちらしさ」をわかっていれば、
「この仕事はうちらしいから、ぜひ受けよう」とか、
「この仕事はうちらしくないから、うちではやらない方がいい」ということを判断することができます。

みんなが共有している軸である「自分たちらしさ」・・・ミッションやバリューに基づいて、全員が判断できる状態にすることで、組織自体も成長していきます。

 

――ピラミッド型組織では上司が判断してくれますが、フラット型の組織はそうではない。
「自分たちらしさ」を判断基準に一人ひとりが自ら判断できるような組織を作るのですね。

とはいえ、人によって判断基準が異なってしまっては困りますよね。
「自分たちらしさ」の理解度、共有度が高めるにはどうしたらよいのでしょうか?

 

じん:「自分たちらしさ」を探求していくことが一番いいと思います。

ミッションやバリューがすでにある場合は、
それに基づいて、自分たちってどうだろうかと話し合う。

みんなで「自分たちの会社を動物に例えると?」をテーマに話し合ってみるのもいいですね。

または、周りの人たちに聞く。

「これが自分たちらしさだね」と見つけたらそれで「以上、終了」ではなくて、さらに探求し続けることが大事です。

探求し続けることによって、どんどん「自分たちらしさ」は見えてきます。

 

――ありがとうございました。
次回は「目標、ゴール、ビジョン」について詳しく伺います。




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