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第44回『あなたの組織の適性人数は?』

2020/10/01

「チームで活動する」とは、複数の人が集まっている状態を指しますが、チームの人数によって、チームにおけるコミュニケーションはかなり変わります。

目的に応じたチームの適正人数を知り、うまく使いこなすことによってチームの力が活かしやすくなります。
今回は、チーム人数によってどのような違いがあるのかを見ていきましょう。 


●1人

まず、1人で活動するときの特徴から見ていきましょう。
(正確には1人ではチームとは呼べませんが、例えば10人のチームでも、1人で活動することはありますよね)

1人で活動する良い点は、内省の効果です。
自分の内側に目を向けることにより、他の人の影響を受けずに自分の考えを出すことができます。
複数人数のチームで話し合うときにも、まず自分の考えを書き出してから、みんなに共有することが有効です。
きちんと自分の内側と向き合うことが必要な場合や、他の人の影響を受けずに、自分の考えを整理しておくことが必要な場合には、1人で活動することが有効です。


●2人

2人以上が集まると「チーム」と呼ぶことができます。
ただし、2人のチームと3人以上のチームとではかなり異なります。

「2人」とは、自分と相手という1対1の関係性がある状態です。
自分1人ではないという点では2人はチームだといえますが、自分の目の前の相手のことだけ考えればいいので、社会性や複雑性は一切ありません。
相手に合わせるか自分に合わせるか、というような天秤のバランスだけで物事を判断することができます。

1対1の良い点は、自分以外には相手しか居ないので、全力で相手に向き合えることです。
例えば「1 on 1」で話を聞いたり、コーチングする時は1対1が効果を発揮します。
相手の話に耳を傾けることが必要なときは、全力で相手に向き合える1対1、つまり2人がとても有効です。


●3~4人

「2人のチームと3人以上のチームとではかなり異なる」とお話ししました。
3人以上だと、格段にチームの力が活きやすくなります。

3人以上のチームでは、自分と相手以外の第3者が存在することにより、そこに社会性が生まれます。
「自分」か「相手」かではなく「全体」としてどうかということを考える必要が出てきます。
相手のことだけを考えればいいということと、チーム全体のことを考えなければならないということでは大きく違います。
チームの力を活かそうと思ったら、最低3人以上を集めることで、多様性が生まれ、チームの力が活かしやすくなります。

例えば、ワールドカフェという話し合いの手法では、基本4人1グループで行います。4人というのは、3人以上の力をうまく活かしています。
人数が多過ぎると話しにくいけれど、少なすぎると社会性が生まれません。4人で話すのはとても良いグループサイズです。


●6人

6人ぐらいというのが、少人数グループの限界です。

6人居ると、3人と比べ意見の多様性が上がってきます。
人数が増えてメンバーが多様になると、メンバーの当事者意識が下がりやすい傾向があります。率先してその場に参加しづらくなるのです。
チーム人数が増えるほど、全体の中での自分の価値が薄まっていってしまいます。
当事者意識や一人ひとりの主体性を保ちながら、かつ多様な人を集めるという意味では、6人1グループが一つの目安になります。

ただし関係性やメンバーの特性によっては6人でも話しにくいということがありますし、7人以上居ても効果的に話し合えるグループもあるでしょう。
最近急増しているオンラインの話し合いでは、一度に発言できる人数も限られていて、より遠慮しがちになり、6人でも話しにくく感じます。


●7人以上

7人以上になると、全員が一度に集まってコミュニケーションをとることが難しくなります。

会議などの話し合いの場を思い浮かべてみてください。
6人なら1グループで話し合うことができますが、7~10人以上の話し合いでは、会議中何も話さない人が出てきませんか。

7人を超える人数で話し合いをきちんと機能させるためには、ファシリテーターによる関わり掛けが必要です。
ファシリテーターなどの関わりかけ無しにメンバー全員が当事者意識を持って話し合える場を作るためには人数は6人までが妥当でしょう。
10人前後までが、当事者意識を持って関わることができる組織の最小単位となります。


100人は組織の「最小単位」にはなり得ません。人数が多い組織の場合でも、組織の最小単位は10人程度まででしょう。

ただし、100人の組織でも、全体できちんと組織の目的や存在意義を共有したり、100人のメンバーの組み替えや交わりを行うことによって、100人全員が同じ目的に対して、同じ強い思いで向かっていく組織をつくることができます。

ある人類学の研究では、大体150人くらいまでが、直接的にお互い知っていて比較的つながりやすい規模であり、関係性を保つことができる数であると言われています。
それを越えると、直接的関係性よりも目的、使命、存在意義、組織文化などによりつながりを保つようになります。
例えば、100人くらいであればカリスマ社長が直接社員全員を知っていて、その社長のもとにまとまるといったことも可能ですが、300人を超えると、発信されるメッセージや根付いた文化などの影響が強くなります。


さいごに

組織としての使命を成すために、日常業務をこなしていくうえでは、目的ごとに自在に組み替えながらグループサイズは6人以下に保つ方が動かしやすいといえます。

オンラインでは10人以上だと会議が機能しづらくなります。
また、100人の会議でも、4人組で話し合う時間を設けるなどの工夫によって、コミュニケーション量を増やすことができます。

チーム人数によって起こることが異なります。目的に合わせてグループサイズをうまく使い分けましょう。




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