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第70回『なぜ今、リベラルアーツがビジネスの現場で注目されるのか――思考を自由にする力とは』

2025年11月19日

最近、「リベラルアーツ」という言葉をあちこちで耳にするようになりました。教育の場、企業の人材育成、大人の教養としてなど様々です。リベラルアーツは「教養」と訳されたりしますが、改めて語源をたどってみると、ただ雑多な知識の蓄積するということではありません。

リベラル(liberal)=自由にする
アーツ(arts)=技法・技

リベラルアーツとは、「多様な知見により自分自身を自由にしていくための技法」なのです。古代ギリシャ、ローマ時代に人々が考え、話し合い、社会を運営していくために必要な学びとして成立してきました。まさにこのコラム『チームの社会科』で実践したいことそのものです。

興味をもとに幅広く学び、好奇心と柔軟な視点で物事を見つめ、解決していくための土台。それがリベラルアーツの本質だと言えるでしょう。

複雑な課題に挑むチームに必要な「自由な思考」

現代の私たちが直面している課題は、どれも単純ではありません。社会課題も、組織の課題も、複雑で不確実性の高いものばかりです。こうした「正解のない問い」に取り組むために、いまこそ多様なメンバーの知識、経験、専門性を活かすチームの力が問われています。

未知の課題を解くには、多様な視点が必要です。そのためには、メンバー一人ひとりが幅広い知見と柔軟な思考をもっていることが欠かせません。かつては「学問を修めていること」が知の証でしたが、今の時代に求められるのは「教科書通りの知識」ではなく、「自分自身の思考を自由にする力」です。

それこそがリベラルアーツの学びであり、チームの知恵を発揮させる土台でもあります。

リベラルアーツが「つながり」をつくる

組織やチームの中では、専門性の高い人が集まっていても、互いの知識がつながらなければ新しい価値は生まれません。深い専門性に加えて、異なる分野や背景を理解できる「幅広い知見」を持っている人たちが集まることで、知識のサイロ化から抜け出し、知と知がつながり合うことが出来ます。

そのつながりこそが、イノベーションや進化の出発点です。リベラルアーツとは、まさにその「つながりをつくる力」を育む学びなのです。

学び続けるチームへ

「チームの社会科」では、社会の動きや人間の本質を、チームづくりの視点から学ぶことを大切にしています。それは単なる知識の紹介ではなく、リベラルアーツの実践そのものです。社会を知り、世界の成り立ちを理解することは、私たち自身の思考を自由にし、チームの可能性を広げます。
不確実な時代を生きる私たちが、チームとしてしなやかに進化していくために、 一人ひとりがリベラルアーツの観点をもち、学び続ける姿勢が何よりの力になります。

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組織は変われる!チームづくり資料DL
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