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第9回『コミュニティの為に最高の環境を整えたのに機能しない!』

2011年09月29日

チームビルディング・ノート

コミュニティが生まれたり、育ったりするためにはその環境はとても重要です。皆さんのまわりでも「もっと会社がこうだったら」「こんな施設があったら」という話を聞くかもしれません。たとえば、昔ながらの所属する部署の島のデスクに固定された環境で働くよりも、例えばフリーアドレスでコラボレーションが起こりやすい環境を作って行くという取り組みをされている会社もたくさんあります。

それは企業の中だけではなく、 ベンチャー交流促進を目的としたインキュベーションオフィス、コミュニティ作りを目的として作られた学生寮など様々な取り組みが行なわれています。

コミュニティを作る、又は活性化させるためのリアルな場、施設を作るという取り組みはとても素晴らしい事で、実際に目的に沿った成果をあげている例がたくさんあります。しかし、環境を用意したからといってうまくいかないケースもたくさんあるのです。

例えば、私たちが毎月行って来た「チームビルディング勉強会」もより参加メンバーが自分たち自身の場として参加して、コラボレーションも起こりやすいようにと考えて環境を新たに「チームビルディングカフェ」としてリニューアルしました。以前はコストの問題があって会費制で行っていたものを参加費は無料でカフェでコーヒー一杯頼めば参加できる形にしました。これによって「お金を払っているお客様」ではなくて参加メンバー自身が所有できる場にしたいという想いがあります。また、会議室だった会場をカフェのセミナールームに変えました。これは会議室の堅苦しさから脱してよりカジュアルに話しやすい環境にするためです。

しかし、そんな場を用意すれば簡単に思った様になるのかと言えばそれはそう簡単には行きません。きちんとその場が生かされる様に育て上げて行かなければならないのです。

「こんな場があったら素晴らしい!」という最高の環境を作ったらそれで終わりではありません。環境はあくまで環境でしかなく、それを活かすのはその環境の中の私たちなのです。人の集まりは人が作るもの。まずはその意識を持つことから始めましょう。最高の環境を整えてもうまく行かないからと言って嘆く必要もありません。まだまだ生身の人間が出来る取り組みがたくさんあります。

コミュニケーションの流れが起きやすい様な場を作ってもその流れが生まれないならまずは呼び水となる流れを作ってみましょう。ファシリテーションとは人が集まる場のコミュニケーションの流れを作るという事。個別のケースによってどう取り組むかは当然違って来ますが、まずは私たち自身がそのコミュニティのファシリテーターとなる意識を持って、コミュニケーションの流れを作るためによく観察しながら色々な関わり方をして行きましょう。

コミュニティは設計書通りに作るものというよりは、よりオーガニックに生まれ、育ってゆくものです。私たちはそれが生まれやすいように流れを作り、独り立ち出来るように育ててゆくのです。

変化はあなたの思いから始まります。私たちもチームビルディングカフェを産み育てている真っ最中です。ぜひ一緒に良いコミュニケーションの流れを作ってゆきましょう!

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