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第35回『「ワールドカフェ」を成功させるにはどうすればいい?』

2012/09/27
チームビルディング・ノート

先日、ある集まりでワールドカフェをうまく運営するのは結構ムズカしいという話になりました。ワールドカフェはシンプルで分かりやすい対話の手法です。運営経験のある人も多いですが、運営に苦労している話も聞きます。自分自身もうまく行かなかった経験もあります。自分の経験や他の人の実践例から言える成功させるために大切なことは「ファシリテーターがコントロールしないで良い場を作ること」です。
今回は実際の難しいポイントの例も交えながらこのテーマについて考えてみましょう。

まず、ワールドカフェに限らずどんな対話の場でも参加メンバーの主体者意識は重要なポイントです。スタートの時点で大きく異なってくるのは、参加メンバーが「自分の意思で参加しているのか」「参加しなければならないから参加しているのか」です。特に会社の中で実施する場合に起こりがちなのが後者のパターンです。参加者の目的意識が弱い中でファシリテーターは何とか場をコントロールしようと頑張ってしまいがちです。しかし、ファシリテーターがコントロールすればするほど参加者のファシリテーターに対する依存度は高くなり、主体性は落ちてきます。できるだけ直接的なコントロールは避け、参加者の主体性を高めてゆかなくてはなりません。
例えば、

    • 「参加メンバーが書くことに慣れていなくて、模造紙に書けない」

 

    • 「箇条書きで一人の書記が書き出して結論を整理しようとしてしまう」

 

    • 「全員がひたすら書いて話をしなくなってしまう」



といった話をよく聞きます。こういったことについては基本的にはルール/エチケットの中で対応します。

    • 「模造紙は全員が共有するメモ用紙 」

 

    • 「残った人が説明しやすいように、大切だと思ったポイントをメモして置いてください」

 

    • 「書いてまとめて発表する事が目的ではありません。話し合うことが目的です。」



などといった内容を参加者に合わせてルール/エチケットとして決めておき、慣れていなくてルールからずれてしまうひとたちには1ラウンド目のうちにルール確認程度に声をかけます。2ラウンド目以降は全体が混ざり合ってくるので、話し合い方のカルチャーについては1ラウンド目だけ意識して見ておけば大丈夫です。それでもずれてしまう時にはそれをあえてコントロールしないことも必要です。一般的なカフェエチケットをファシリテーターが伝えやすい表現に変えて伝えるのも大切です。

できるだけコントロールしないようにするために大切なのは「テーマに対して強い思いや意識を持っていること」です。これはテーマや問いを決める時にも重要ですし、対話が始まる前に何かしらの共通の意識が持てるような事を行うことで培うことも出来ます。
例えば、会社のキックオフミーティングであれば、社長の方針発表の後などはこの意識が作られている良いタイミングです。テーマも当然それに関連づいたものであるはずです。私たちがチームビルディングのためにワールドカフェを行う際には体を動かすアクティビティを用いて、インパクトある共通体験を作ります。テーマに関連した映画を見てから始める、誰かの体験談を聞いてから始めるというパターンも有効です。
テーマについて強い意識を持つ、何かしらの共通体験を持つというのは特に参加メンバーが自ら選んで参加しているのではないケースでは重要です。

どのような対策を打つにしても、何を目的にその対話の場を持っているのか?という事からブレないことが大切です。この目的の捉え方も様々あるとは思いますが、自分の場合は以下のように捉えて使っています。

    • 対話を通じて、ここに集まったメンバー全体としてどんな考えや思いを持っているのかを共有する。

 

    • その中で自分個人がどの様な考えや思いを持っているのかを知る。

 

    • 何かの結論を導き出す場ではない。

 

    • お互いが考えている事が共有されることで、滞っていたコミュニケーションの流れが動きだし、不安なく行動が取りやすくなる。



いわば土壌を整える作業です。土を作っているだけなのでそれだけで何か生まれるわけではありませんが、これがあることで誰かが持っていた種が育ちやすくなったり、種を植える気になったりするのです。
そのためにはファシリテーターがその場ではコントロールせずに出来るだけ参加メンバーが主体的に場の流れを作ってゆくことが欠かせません。ですので多少話が本題からずれても放っておきます。そのために大切なのは事前準備の方で、全員が意識を持っているテーマや問いを作る事やテーマに関する何かの共通体験を作ることをしっかりとプランすることが大切なのです。



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