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第38回『目標の設定と達成』

2009年01月08日

チームづくりレシピ

皆さんはどのように目標設定とその管理をされているでしょうか?目標の設定の仕方は人によって様々かもしれませんが、SMARTゴール(明確で具体的、その成否が判断できる、達成できると思える、的外れでない、時限設定がある)が一般的に使われています。このような明確なゴールをたてて、それを達成して行くのは気持ちの良い事ですが、目標設定で大事なのは成果をあげること。
目標の持つ意味が人によって全く違う場合もあります。チームで最適な目標を設定して最高の成果を上げるためにはどのようにすれば良いのでしょうか?

私たちがチームビルディングのプログラムを実施している中でも目標の設定と達成について様々な意見が飛び交います。一番多いのが目標の難易度についての議論です。数値で判断できる目標の場合、どれくらいの値が目標として適当であるのかが様々意見が分かれます。大きく分けて「直感型」と「理論型」の意見の投げ合いが起こります。
「直感型」は「気合いで10秒切るぞ!」「目標3件だったら今までと変わらないじゃないか、倍の6件くらい目指さないと本気になれない」といった傾向の意見で、理屈はともかくチャレンジしてみたいという考え方です。それに対して「理論型」の意見は「前回と今回を比較すると2秒早くなっているので次もあと2秒伸ばすことを目標にしよう」だとか、「あまり高すぎない目標を確実に刻んでいこう」という傾向があります。挑戦する事よりは失敗しないことに価値を置きます。全く違う視点の意見が投げ合われた結果、そのどちらかに偏る場合もあれば、双方の意見を踏まえて適切に目標設定がされる場合もあります。またはその平均値をとって目標にする場合もあります。
これはどんな方法で決めても構いません。最終的に全員がその目標を自分たちの目標としてとらえられることが重要です。そのために最適な決め方はその場に集まったメンバーの特性によっても変わってきます。重要なのはいかに自分の意見を他のメンバーに納得させるかではなく、いかに全員が納得して夢中になれる目標を作れるかです。(もちろん結果としてその方法が自分の意見を全員に納得させるという事でも構いません)

また、外部から与えられた目標と自分たちで作った目標とではどちらの方が良いか?といった議論も起こります。
自分たちで決めた目標の方が自分たちで責任が持てるため好ましいという考えが多いですが、プログラム中には外部から与えられた目標で明らかに自分たちで決めた時よりも良い成果が出てきたりします。
ここでも大事なのは実は自分が決めたか他人が決めたかではなくて、自分がその目標を自分のものとしてとらえられているか?という所です。そしてそれを自分たちが達成できると思っていることです。

SMARTゴールとは(諸説ありますが)

 ● Specific(明確で具体的)
 ● Measurable(その成否が判断できる)
 ● Attainable(達成できると思える)
 ● Relevant(的外れでない)
 ● Time-bound(時限設定がある)

これをチームで設定する時に忘れがちでとても重要な要素が「Attainable(達成できると思える)」です。これだけは他の項目と性質が違い、主観に大きく左右されます。他の項目は明確に落とし込めても、それをどう受け取るか、自分の目標として達成できると思えるかどうかは個人差があります。その個人差はつまり視点の多様性であるのでチームにとって必要な要素です。しかし、ひとつのゴールを設定するときにはその多様性を活かしながら全員が達成したい、達成できると思えるものにして行かなければなりません。これは簡単な作業ではありませんが、これができるかどうかはチームで一丸となって目標を達成して行けるかどうかに大きくかかわってきます。

チームにとって目標/ゴールを共有する事、そしてそこへ向かう思いを共有する事は不可欠です。目標は必ずしも全員で決める必要はありませんが、共有するということは欠かせません。

そして何よりも大事なことはその目標の達成が自分にとって、また自分たちにとって素晴らしいことであること、又はその達成により素晴らしいことが起こること。達成する事に喜びを感じない目標は目標として機能しません。

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