HOME 河村甚の連載コラム 第82回『会議でチームビルディング(9)良い会社があふれる未来を作る』

第82回『会議でチームビルディング(9)良い会社があふれる未来を作る』

2018/05/17

  
チームビルディングの話をしよう
2015年4月から始まった連載コラム「チームビルディングの話をしよう」では、代表河村がチームビルディングを切り口にさまざまなテーマでいろいろな人と話し合った様子をお届けしています。

今回の『会議でチームビルディング』は、株式会社 Dialogic Consulting 代表取締役社長
吉田 創(そう)さんをお招きしての対談です。
http://www.dialogic.jp/
 
そうさんは現在、対話型組織開発コンサルタント・ファシリテーター・講師としてご活躍中であり、
会議で行うチームビルディングプログラムをチームビルディングジャパンと共同開発しています。
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目次

 


河村 甚(写真左、以下じん)
会議が下向きだと、仕事も下向きだし、会社も下向き。
仕事をしていて、気持ちがどんどん灰色になっていってしまう感じがします。

吉田 創さん(写真右、以下そう)
そうなると何が起こるかというと、
仕事とプライベートを分け出すんですよ。

じん
そう! そこそこ!

そう
そうなると、仕事は何のためにやっているかっていうと、
自分の時間と給料のトレードオフ。

じん
自分の時間や労力を犠牲にして、その対価を給料としてもらうってことだよね。

そう
だから給料をくれ、時間をくれ、という話になってしまう。

このことを昭和のおじさんパラダイムで解決しようとすると、
「何言ってんだ、仕事だろ。がんばれ。」となる。

じん
そうだよね。それで自分の時間をもっと犠牲にして頑張った方が偉い、ってなる。

そう
「その方が出世するぞ」「その方が給料が高くなるぞ」。

じん
でも下手な誤解をすると、「こんなに時間を使って頑張ったのにお金をもらえない」
みたいなことも出てくるよね。

そう
そうですよね。仕事の意義に、時間と給料のベクトルしかない。

じん
我々のやっているチームビルディングは、
働く人が働く場でハッピーになっていくことに直結しています。

やっていくと、ワークとライフが統合されていく。
ワークライフバランス・・・ワークとライフの「バランス」なんて、考える必要ないんです。

そう
「バランス」って言うこと自体、切り離してると思うんですよね。

じん
ですよね。ワークとライフを切り離すことは、絶対、その人の人生にとって損失でしかない。

もし今ワークとライフが切り離されている人でも、ワークとライフを統合することはできます。
自己犠牲ではなく、いかに仕事の中でハッピーになっていくかが大切です。
自分がハッピーであるために仕事をするべきなんです。

そう
だって仕事ってエネルギー上がるし、楽しいし、新しい価値を生み出すこともできる。

じん
そう!  楽しいんだもん!

仕事って楽しいし、
楽しいことを実現することが、仕事を通じて出来る。

働くって楽しいし、人に喜ばれることってわくわくする。
子どもたちにも、そういう経験をしてほしい。
仕事でどよーんとして家に帰ってきて、グチばかり言っている親のところで育っていては、子どもも働くことに希望が持てなくなってしまう。

そう
おそらく、「仕事をがんばれば幸せになれる」というパラダイムが昭和の頃には確かにあった。
時間を掛ければ掛けるほど儲かる。
だから「仕事だから」と言えば、深く考えなくても済んだ。

じん
昔はそうだよね。
考えなくても、がんばればいい。

そう
だけど、今はそういう時代じゃない。

「『仕事だから』原理主義」は、考えていないという点では、「でも」「だって」と言うこととあまり変わりません。どちらも今の価値観を問い直すことはできないのですから。

「自分にとってそれはどういう意味があるのか」とか
「どういう風に自分は意味付けするんだろう」とか
そういうことを考えることが大事なんじゃないかと僕は思っています。

だから、「おまえは社会のことがわかってない」とか
「社会ってこういうもんなんだ」「仕事はこういうものなんだ」と
頭ごなしに言うのではなくて、
「君はどんな社会をつくりたい?」という問いかけをしたいし、そういう関わりかけをしたい。

そのためにも私たちは、自分自身が、
「わたしは仕事を通じてこういうことを実現しているんだ」とか
「こういうことに面白味を感じているんだ」ということを
体現し、かつ語ることが出来ていることが大切でしょ。

それで、「君はどんなことを実現したい?」とか
「君はどんな風に関わりたい?」とか
「自分は社会に出てどんな人でありたい?」というようなことが
言えるのではないかと思います。

子どもに対して、頭ごなしに偉そうに言うことはあるかも知れません。親父ですから(笑)
でも、それによって子どもたちの可能性を狭めたりとか、
自由度を下げることはしたくないですね。

僕は、「でも」「だって」や「『仕事だから』原理主義」などの
“昭和おっさんパラダイム”を、駆逐したいんです。
子ども達の可能性を狭めてしまう気がするからです。

じん
でも、その考え方がむしろ当たり前で、大きなパワーを持っている組織も多い。

言葉では「ワークライフバランスだから」と言ってるけど、本質的には、そういうマインドじゃない。
だから、形だけやろうとしていても、ぎこちなさを感じちゃう。

そう
「そっちの方が時間の効率化につながるから」とか「儲かるから」とかではなく、
「そっちの方がやったことないじゃん」「おもしろそう、楽しそうじゃん」っていうようなことも大事ですよね。

じん
そうだね。

自分のことを振り返ると、
家で「はぁー疲れた」って子どもたちの前で言っていることがある。
疲れることが悪いことではないけれど、仕事に対してネガティブな印象を与えているかも知れない。

あとは「仕事行かなくちゃならないんだから、早く保育園に行く支度して!」。
仕事って「行かなきゃならない」ものだと、ネガティブに伝わってるかもなぁ。

そう
気を付けたいと僕も思うことがありますね。

「きょうちゃん(息子の名前)急いで!」とせかすのではなく、
本人が行きたくなるように、どう楽しませるかを考える方が、
僕も楽しいはずなんですけど、
時間に追われてるから難しいこともある。

でもちょっと余裕をもって考えれば、
「電車ごっこしながら行く?」とか声がけして、
楽しみながら子どもと良い時間を過ごせるんです。

大人の価値観でなくて、今を楽しむ子どもの価値観に寄せみると、
僕も楽しいし、余裕が持てるし、新しい発見がある!

じん
心のキャパシティが狭くなってなければそうできるんだけど、
狭いときに「早くして!急いで!」ってなっちゃう。

そう
丁寧な関わりができなくなりますよね。

自分の状態に気づけていれば、修正がききます。
一方、気づかずに「仕事なんだから」と思考停止していたら、
「俺の何が悪いんだ」となってしまう。修正がきかない。

じん
そうなんだよね。「だって仕事でしょ」ってね。

そう
「パパは仕事してるんだから」なんて、昭和の家長制度のようなところに
我々はもう立たなくてもいいと思いますよ

じん
そうだね。

 

子どもとの関わりの中で

そう
子どもとの関わりは、振り返れば振り返るほど痛いことばかりですよ(笑)
模索でしかないですね。

じん
我々は仕事で、いかに一人ひとりに関わっていくか、
それもこちらがコントロールするのでなくて
相手が自立的主体的に、どう本人にとって望ましい行動するか、
ということを伝えていますが、子ども相手は難しい。

そう
僕は、子どもと丁寧に関わりたいといつも思っています。
子どもの成長支援はもちろんのこと、自分にとっても学びポイントが多いですし。
でも逆に、子どもの自主性をそぐ、僕の変なでしゃばりかもしれない。
「子どもにどうか関わろうか?」考えすぎてるな・・・と思う時もあります。

じん
子どもを見ていると、
教えられなくても先天的に持っている本人のものと、
教えられて持つものと、両方あると感じるんだけど、

親の価値観って影響すると思うし、
親が価値観を見せるということも大事だと思う。

つまり、子どもが元々持っているものがあるとして、
親がどのような価値観を持っているかということが
子どもにどう影響するかを気にし過ぎちゃうのは良くないと思うんだよね。

いろいろな価値観の影響を受けて子どもは育っていくと思う。
いろんな大人に出会うこととか、違う意見に出会うことが大事だけど、
そういうときに、親が「自分の価値観に染めてしまうのはまずい」と思って
親が自分の価値観を伝えないっていうのもまずい、って思うね。

そう
そこはね、本当に何が正しいのかはわからないけれど、
一生懸命考えてやったところで、子どもはその子が育つようにしか育たないんだけど、
でも、子どもに伝わって欲しいことは、
お父さんなりに一生懸命考えてやってるんだよ、ってところが伝わってほしい。
それだけは手を抜きたくありません。

この仕事は、もともと僕がやりたくてやっています。
「でも」「だって」と言う人たちが、世の中から少なくなって、
「もっと私は自由にいろんなことができるはずだ」という方向に目を向け、やる人が増えた方が、僕は楽しいから。

さらに、子どもが生まれて思ったことがあるんです。
子どもたちのために、「もっと私は自由にいろんなことができるはずだ」と考え行動する人がたくさんいる、そういう社会をつくりたい。
そういう芽があるなら育てたいと。一生懸命やってみたいと。

子どもたちが大きくなったときに、
結果的にどうなるかはわからないけれど、
僕がこれが良いと考えて一生懸命やったんだ、ということは
言いたいな、と思いますね。

じん
かっこいいね!

そう
3.11震災が起きて、原発が爆発して、
親と妹家族は、沖縄に2ヶ月間疎開しました。

その時は仕事のことも考えて、僕と妻は都内に残ることになったのですが、
もし日本がダメになったら日本から出て行こうと決めました。
他の人もそうだったと思うのですが、どんな価値観を大事にして、どこで何をするかをとても考え対話したんです。
私たちは、「二人でいるならどこで何をしてもいいよね」となりました。

だけどね、子どもが産まれたときに、ちょっと変わったんです。

子どもにとっての原点は日本です。
「ダメになったから逃げただけ」とは言いたくない。
もしそうなったとしても、パパはここまでやったんだ、と子どもに言いたいな・・・と思ったんです。

だとすれば、
僕が大事だと考えてやっていることを、この日本で一生懸命やろうと。

結果どうなるかわからないし、
昔そういう人たちがいたよね、ぐらいのことになるかもしれないけど、
僕なりに君の未来を良くしていきたいと考えてやったんだ、
ってことを言いたいな、と。

世の中がそうなってほしいという個人的な欲求と同時に、
子どもたちに良い未来を残したい、ということが
すごく自分のモチベーションになっていますね。

 

良い未来をつくる

じん
へぇ~なるほどね。
仕事でやっていることが生み出す未来と、
子どもたちに対する思いがつながってるんだね。

そう
子どものおかげで、今の欲求と未来がつながったんですよ。

じん
そういう点でいうと、自分の場合はつながってないな。

社会がこうなっていったらいい、とか
仕事を通じて社会の中で実現したいことって
子どもたちのために、とは思ってない。

仕事を通じて社会を作っていくことは、
たしかに子どもたちのためになるんだろうけど・・・。

自分の中ではつながってないけど、
そうさんはちゃんとリンクしてるんだな~。

そう
例えば、自分が関わらせていただいた会社があるとします。
子どもが就職しようという歳になって、
「パパ、あの会社どう?」と子どもに尋ねられたときに、
自分が関わったのに、「あの会社は止めた方がいい」とは言いたくないじゃないですか。

じん
あぁ~!言いたくないね~。

そう
「良い会社はたくさんあるんだから、好きなところを選べばいいじゃん」って言いたいじゃないですか。

「止めた方がいいよ」ではなくて「こういう選択肢もあるんじゃないかな」って
彼らの選択肢の幅を広げたいんですよ。もちろん就職以外にもね。

じん
たしかにね~。

自分の子どもたちには、環境がどうであれ、
ちゃんと自分で生き抜いていく力を持ってほしい。
環境がどうであれ生き抜いていくことが大事。
社会がどんな状況であろうと文句を言わず、その中で生き抜けるように、
自分で選びとれるように育ってほしいと思う。

そうさんのさっきの話を聞いて、
そこに自分たちも責任あるよな、と思いました。

そう
僕もじんさんと同じように、
自分で考えて、自分で選んで、自分で行動してほしいと子どもに期待しています。

僕には、その環境を作る支援をする仕事があるのですから、
子どもが選びたい選択をどんどん増やしたいですよ。

じん
たしかにたしかに。ほんとそうだよね。
希望のない会社ばっかりって未来は残したくないよね。

そう
「おまえ何したいの?」「どこで何したっておもしろいぞ」みたいに
選択に困るくらいの社会にしておきたいですよね。

じん
そこにうちらの責任あるよね。

うちらが関わって、その組織を良くするための仕事をしているのだから、
良い会社が増えていくはず。
それなのに「あそこもあそこも良い会社だよ」と言えなかったら、恥ずかしいよね。

そう
本当に有り難いことに、僕もそのような仕事をさせていただいている。

それなのに、日本で働かない方がいいぞ、とか
日本で仕事するならあの会社だけだぞ、とか言ってたら、
「親父何やってきたの?」って子どもたちは思いますよね。

子どもたちが選びたいと思うような組織が世の中にあふれている状態であってほしい。
そのために自分が何ができるかということをこの先も模索していきます。




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