HOME 河村甚の連載コラム 第32回『アクティブリスニング(4) 非言語の傾聴テクニック』

第32回『アクティブリスニング(4) 非言語の傾聴テクニック』

2020/04/16

コミュニケーションの技として有名な「アクティブリスニング」。
アクティブリスニングは、カール・ロジャースを中心に、カウンセリング分野で発達してきたテクニックで、日本語では「積極的傾聴」と呼ばれています。

これまで3回にわたり、アクティブリスニングを説明してきました。

  • 第330回 傾聴の心構え
  • 第331回 言語による傾聴テクニック
  • 第332回 非言語の傾聴テクニック

今回は、非言語の傾聴テクニックを5つご紹介します。

①体勢
②目線
③表情
⓸体を同調させる(ミラーリング)
⑤沈黙

 

非言語のコミュニケーションは、自分と相手の気持ちの状態に大きく影響します。
1つずつ見ていきましょう。


①体勢

自分の体が相手に向いているのか、それとも相手とは違う方に向いているのかということはコミュニケーションに影響を与えます。

例えば、相手がスマホをいじりながら話を聞いているとき、なんだか話しにくいと感じたことはありませんか。
これは、自分よりもスマホの方に相手の意識が向いていると感じるからです。

腕組み、足組みもコミュニケーションに影響があります。
自然に腕組みしたり足を組んだりしてしまうことはよくありますが、相手には、壁を作っているように見えてしまいます。

イスの背もたれに寄りかかって後ろにのけぞっている姿勢は(のけぞって腕を組んでいたらなおさら、)相手からは上から目線に見えやすいので要注意です。

相手と真正面に向き合って座るのは、緊張感が生まれやすいレイアウトです。
テーブルの角を挟んで直角になるように座る方が、真正面に座るよりも落ち着きやすのでおすすめです。
リラックスした姿勢で相手と向き合うことによって、相手もリラックスできます。

「ガードを外して大丈夫なんだよ」ということを、言葉で言わなくても相手に伝えることができるのです。


「前のめりに聞く」というテクニックもあります。
今まさに相手が大事なことを言うその瞬間に前のめりになることによって、「今あなたは大事なことを言ってますよね、私は聞いてますよ」ということを言葉にしなくても相手に伝えることができます。

ただし、前のめりに聞くこと自体は良いことなのですが、ずっとあまりにも前のめりにこられると、責められたり問い詰めらたりしているように感じて相手が警戒してしまうこともありますので注意が必要です。

 

②目線

目線がコミュニケーションで大事だということを意識されている方も多いでしょう。

基本は「相手の目を見て話す」と言われています。
相手の目を見て話すと、相手は「自分のことを大切にしてくれているな」と感じます。

逆に、「うん、うん」と返事はしていても、ずっとスマホ見ていたりすると(本当は聞いていたとしても)相手に「聞いてないな」と思われてしまう。

「見つめすぎるのも居心地が悪くなる」とも言われますが、見過ぎなぐらいでちょうどいいと思います。自分が思っているよりも、目を使っていないことが多いものです。

相手の目を見て話すと自分の方が照れてしまう人もいるかもしれませんが、目を見て話すというテクニックは非常に効果的です。ぜひチャレンジしてみてください。


③表情

表情から伝わってくるものは、言葉以上に多いですよね。

例えば、イライラして表情がこわばっていると、相手は話しにくくなります。(口ではいろいろ言ってるけど、実はイライラしてるな・・・)と表情で相手に伝わってしまうのです。


相手の感情を受け取って、それに合わせた表情をする、という傾聴の型があります。

例えば相手が悲しい話をしていたら、自分も悲しい表情をするということです。

演技で悲しい表情をするのではなく、相手の感情を受け取った、その結果として、自分の表情に表れるという使い方が望ましいです。
変に演技するのではなく、自然な表情で応対しましょう。

自分の表情で相手が何を受け取ってるかな、自分の表情はこわばってないかな、ということを気にすると、より良く聴くことができます。

自分の表情がリラックスしていると、相手もリラックスして聴いてくれます。

 


④体を同調させる(ミラーリング)

相手の動き、姿勢を見て合わせると、相手は安心感を感じてくれます。

例えば、相手がコップをとったら自分もコップをとる、相手がテーブルに手を置いたら自分もテーブルに手を置く・・・このような単純で簡単な行動のことです。

言葉も同様です。
相手がよく使う言葉を同じようにミラーリングすると、相手は「あ、この人は自分に似ているな」と安心感をいだきます。

相手と自分の関係性ができてくると、ミラーリングを意識しなくても言葉や行動が相手と同調するようになりますが、最初はテクニックとしてミラーリングを使ってみるところから始めてみてください。

 

⑤沈黙

「沈黙」が起こると、不安になってしまう人が多いようです。そして、沈黙が不安で話し続けてしまうということも少なくありません。

相手が話し続けているときには、きちんと聞いて安心させてあげることが大事です。

沈黙している状態もOKであるということを、まずは知っておいてほしいと思います。

不安になって話し続けてしまうと、相手が考える時間を奪ってしまいます。
言葉にならないけれど何か伝えようとしていることを消してしまいます。

相手が黙っているとき、次の問いかけを何か投げかけなければ、と焦る必要はありません。
相手の沈黙を、自分の沈黙で受け入れてあげるということが大事です。
黙っているほうが、いろいろなものが伝わってくることもあります。

沈黙はちょっと難しいテクニックですけれども、1on1などで使えると効果的なコミュニケーションが取れるようになります。

 

 

これまで全4回にわたって、アクティブリスニングの心構え、言葉による傾聴テクニック、そして非言語言の傾聴テクニックについてご紹介してきました。

積極的に傾聴すると相手は喜んでくれます。自分も嬉しく感じます。みんなが「コミュニケーションって楽しいな」と思うようになれば、組織内のコミュニケーションがより良くなっていきます。

先人たちが使い、発達させてきたこれらのテクニックです。最初は形からで構いません。まずはやってみましょう。




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