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第61回『D&I 多様性から新たな価値を生み出す 集団的知性』

2021/05/27

「ダイバーシティ&インクルージョン」がチームにどう影響するのかについてシリーズでお伝えしています。

前回は、「一見同じように見えても、物事の捉え方には人によって違いがある」というお話しをしました。
違いはどこにでもあるものであることを理解したところで、いよいよ今回からは、どうしたら違いから新たな価値を生み出すことができるのかについて触れていきます。

多様な人たちが集まるとチームの力によって「1+1は2以上になる」と言われますが、本当に1+1が2以上になるのでしょうか。

 

「集団的知性」についての研究

これについて調べた研究があります。「集団的知性」についての研究です。
この研究では、個人にIQの高い/低いがあるのと同様に、集団にもIQに当たるものがあるのかを調べました。

そして、研究の結果、1+1が2以上になるチームとしての知性の高さが存在するということが分かりました。

チームとしての知性が高い、すなわち集団的知性が高いチームというと、得意な分野のタスクであるかどうかや、優秀な人がいるかいないかが影響しているのではないか、と考えられますが、調査により、集団的知性の高いチームではどのような種類のタスクをやっても、チームで高い結果を出す傾向がありました。
また、個人の能力の高さは、チームとして高い成果を出すこととは関連が無いこともわかりました。
一番IQの高い人がいるチームが成果を出すとは限らず、チームの平均IQが高いこともチームの成果には関係がありませんでした
さらに、リーダーシップもチームの成果には関係ありませんでした。
では、チームで成果をあげるためには何がポイントとなるのでしょうか。

研究の結果、集団的知性の高いチームには共通する3つのポイントがあることが分かりました。

1)発言機会の平等性
2)女性比率の高さ
3)社会的感受性の平均値の高さ

一つずつ順に説明しましょう。

 

1)発言機会の平等性

高い成果をあげるチームは、チームメンバーが平等に発言する機会があったのに対し、成果の出ないチームは、発言機会に偏りがありました。
ピラミッド型の組織では特に、ついつい上司ばかりが話してしまう会議が多いですよね。しかし、発言機会が一部の人に偏っているチームはパフォーマンスが低いという研究結果が出ています。

 


2)女性比率の高さ

女性比率の高いチームの方が良い結果が出るというデータ上の有意差が見られました。
女性比率の高さと社会的感受性には関連性があり、女性には社会的感受性の高い人が多い結果が出ています。よって、女性比率の高さは社会的感受性の平均値を上げたことで優位性が現れたのではないかということがこの研究の中でも言及されています。

 


3)社会的感受性の平均値の高さ

社会的感受性とは、言葉で言わなくても相手の表情から、相手の心の状態を感じ取ることができる力のことです。「今、この人はどう感じているのかな」「何を考えているのかな」ということを比較的精度が高くキャッチすることができる能力の平均値が高いチームが、成果をあげる傾向にありました。




「女性比率の高さ」を「社会的感受性の平均値の高さ」に取り込んで考えると、「発言機会が平等で、社会的感受性の平均値が高いチーム」が、どんなタスクにおいても高い成果をあげる傾向があったといえます。

違いから価値を生み出せるチームにするためには、発言機会を平等にすることと、お互いにどういう気持ちなのかを受け取り、感じ取ってコミュニケーションをとることがポイントです。日常の中でも意識してみることでチームに変化が起きるかもしれません。

 




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