HOME 河村甚の連載コラム 第61回『D&I 違いから「今までなかったもの」を生み出す方法』

第61回『D&I 違いから「今までなかったもの」を生み出す方法』

2021/06/10

ダイバーシティから新たな価値を生み出すことが本当に可能であるということ、そのためには発言機会が平等でお互いの気持ちを感じ取ることが大事だということをお伝えしてきました。

今回は、発言機会の平等性と社会的感受性を活かして、実際に新たな価値を生み出していく方法をご紹介します。

「ブレインストーミング」をご存じでしょうか。

言葉は聞いたことがあるまたはやったことがあるというという人も多いのではないかと思いますが、まさにこのブレインストーミングが、違いから今まで無かったものを生み出すために最適かつ分かりやすくシンプルな方法なのです。

とは言っても、よく使われているアイデア出しとしてのブレインストーミングよりもさらに踏み込んだ使い方になります。活かし方のポイントをしっかり押さえ、やり方をちゃんとつかむことで、違いから価値を生み出すことができるのだということを実感できるでしょう。

 

ブレインストーミングは、新たな発想やイノベーションを生み出す話し合い方の一つです。

元々は発想法として生まれましたが、うまく活かすと単なる発想法を超えた素晴らしい成果が得られます。

そのためには、以下の4つのルールに則って話し合うのがポイントです。

 

1)制約に囚われない自由な発想で話す

2)とにかくアイデアの量をたくさん出す

3)便乗して混ぜ合わせる

4)様々なアイデアをダメだと切り捨てない

 

この4つのルールによって、生物が進化するように発想を進化させることができます。多様な視点や発想が混ざり合い、より適したものが生き残って進化していきます。

ルールの意味をしっかり捉えることにより、ダイバーシティを活かす話し合いができるようになります。話し合いの中で異なる遺伝子の組み合わせや突然変異、たくさんの世代交代などを繰り返しながら発想を進化させていくことができるのです。

ルールの意味を順に説明しましょう。

 

1)制約に囚われない自由な発想で話す

制約に囚われない自由な発想というのが大事だと分かっていても、ついつい日常の発想は制約に囚われてしまいがち。多くの人が意見をテーブルに乗せる前に、「これはさすがに無理だよね」「こんなこと言ったら人にバカにされるかも」などと、かなりの制約を自分ではめています。

自分のフレームを外すということを意識してください。発想に蓋をしてしまっていることが多々あります。意識して制約を外すことが大事です。

 

2)とにかくアイデアの量をたくさん出す

「とにかく量を出す」といっても、アイデアをとにかくたくさん出せば良い発想を生み出せるという意味ではありません

たくさんいろんなアイデアを出して、それを混ぜ合わせているうちに誰の頭の中にも無かったものが生み出されるという考え方です。

 話し合いの場に出たものは個人の意見として個人が所有するのではなく、みんなの意見として混ぜ合わせていきます。

日常の囚われの中にいると

「それはオレの出したアイデアなのに」「勝手に取るなよ」と言ったり、自分の意見がないがしろにされたと凹んだりしますが、場に出たものはみんなものにして、それをどんどん混ぜ合わせていくことによって便乗して展開していくということが大事なポイントです。

 

3)便乗して混ぜ合わせる

異なる遺伝子がたくさん混ぜ合わさることでしか進化は起きません。

異なる遺伝子がたくさんある状態をつくるためには、とにかくアイデアの量を出すということが必要になります。

生き物の進化をイメージしてもらうと分かりやすいでしょう。ブレインストーミングで話し合いの発想の進化・発展を起こそうとしているのです。

 

 しかし、ただたくさんアイデアを出してもそれだけではうまくいきません。出たアイデアを混ぜ合わせることが一番大事です。

 遠慮したり、他の人に対してマウントを取ったりしていては、混ざり合いません。場に出した意見を個人で所有せず、みんなものとして混ぜ合わせていく必要があります。 

心理的安全とも深く関連しているところです。偉い人が言ったことに対して反対する意見は言えない・・・というような雰囲気は排除しましょう。遠慮して言わないとか、便乗しないということを排除しないと新しい発想は生まれてきません。

  

4)様々なアイデアをダメだと切り捨てない

「それはダメ」と意見を切り捨てないこともまさに生き物の進化と同じです。切り捨てずとも、自然に良いものが残って進化していくと捉えることが必要です。

海から陸に上がって行き始めた魚がいたときに、「いやいや、魚は陸に上がっちゃダメでしょ」などと言ったら陸上の生物は生まれてこなかったことでしょう。

人間が、人の頭で判断して「そのアイデアはダメ」と切り捨てることは、魚に「陸に上がるなよ」と言ってるのと同じです。そのようなときは、切り捨てずに放っておけばいいのです。放っておけば残るものは残りますし、残らないものは淘汰されるだけです。

ブレインストーミングは制限時間も大事です。制限時間の中で行われる自由な話し合いの中では、「それは無理でしょ」と言わないようにしましょう。無理だと言ってしまうことによって、自由な発想を抑制してしまいます。

魚が陸に上がってしまってもいいのです。話し合いを進めるうちに、良い意見が発展していき、それによって新しいものが生まれるのです。

 

 

発言が特定の人に偏らない、すなわち発言機会の平等性や、他の人に対する社会的感受性によって話し合いがうまく混ぜ合わさり、お互いに乗っかって意見をする場ができます。

発言機会の平等性や社会的感受性を活かして、今回ご紹介した4つのルールに則って話し合ってみましょう。

個々の能力に頼らず、みんなの頭の中身をテーブルに乗せて混ぜ合わせることによって、一人では出せない力を生み出すことができます。

 

また、通常は個人の頭の中で考えて整理した後の内容をチームで共有することが多いと思いますが、ブレインストーミングでは、自分の頭の中にある整理する前のアイデアや意見をみんなのテーブルの上に出し、みんなでオープンに考えます。

 

ブレインストーミングは、チームメンバーの脳の中身を全部テーブルの上に出してぐちゃぐちゃに混ぜ合わせることによってあたかも一つの脳のように機能させる話し合い方です。

混ぜ合わせることによって初めてアイデアが進化して、今までになかったものが生み出されます。

 

違いから新たなものを生み出そうとするときは、今回ご紹介した4つのルールに込められた意味と、それによって期待している効果を意識して活用してみてください。

 


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