HOME 河村甚の連載コラム 第79回『会議でチームビルディング(6)良い会議と悪い会議』

第79回『会議でチームビルディング(6)良い会議と悪い会議』

2018/04/05

  
チームビルディングの話をしよう
2015年4月から始まった連載コラム「チームビルディングの話をしよう」では、代表河村がチームビルディングを切り口にさまざまなテーマでいろいろな人と話し合った様子をお届けしています。

今回の『会議でチームビルディング』は、株式会社 Dialogic Consulting 代表取締役社長
吉田 創(そう)さんをお招きしての対談です。
http://www.dialogic.jp/
 
そうさんは現在、対話型組織開発コンサルタント・ファシリテーター・講師としてご活躍中であり、
会議で行うチームビルディングプログラムをチームビルディングジャパンと共同開発しています。
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目次

 


吉田 創さん(写真、以下そう)
チームで活動している時や、会議の時に
その場で起こっていることの扱い方によって、チームを成長させることができます。

例えば、会議の中で「今おっしゃっている意味がわからないんですけど」という発言があったとしますね。
よくありがちなのは、「お前ちゃんと勉強してこい」「さっき言ったじゃないか」。

河村 甚(以下じん)
あるねー!!

そう
でも、こういう状況の時に、「勉強が足りない」「さっき聞いていなかったのか」という反応ではなく、
「“チームの中にわからない人がいる”というデータが、テーブルに乗っかったのだ」と捉えて、「なんでこれが起きてるんだろうね」という見方をしてみる。
すると、「どうわからないのか、わからないところをもうちょっと詳しく教えてくれるかな」とか「もしかしたらちょっと不安がある?」など、違う働きかけが起こるわけです。

「今おっしゃっている意味がわからないんですけど」という発言によって、チームの状態がわかる。
そしてそれを取り扱うことによって、
情報が漏れているところや、扱われていなかったり、語られていなかった領域がわかる。
そして次に進むことができます。

ある意味、会議を通じてチームそのものが成長していくことができるんです。
これが一つの理想の状態です。

じん
そうだね。

会議でチームを成長させる

そう
でもこれをいきなりやるのは、難しいですよね。

普段の会議でいきなり「おっしゃっている意味がわかりません」と言い出したら、「お前、何言ってんの?」ということになってしまう。

そこで有効なのが、我々が推奨している「経験学習」だと考えています。
その時は語れなかったとしても、後で「あの時何が起こっていたかな・・・」と振り返ってみる。
自分の中に、チームの中に起こっていたことを、意識化し、言語化し、共有化する。
そうするとチームの状態がわかってくるし、自分の状態もわかってくる。そうすることによって改善につながっていくんです。

だから、「会議でチームビルディング」は、振り返りが大事なんですよ。

じん
そうなんだよね~。
でも普通、会議って振り返らないじゃん。
自分たちの話し合いのプロセスがどうだったかなんて、普通に会議をしていたら、考えないよね。

そう
はい、やったことがない方がほとんどだと思います。
だけど、会議の振り返りをすると、効果が相当高いんですよ。
それは、会議の質が上がる、ということもありますが、コミュニケーションの質が上がるとも言えます。
コミュニケーションの質が高い状態なら、関係性も良くなるし、自分たちのエネルギーやモチベーションも高めることができるんです。

じん
すごい大事だよね。

そう
僕はこの会議を振り返ることを「やった、発見した!」と思ったんですけど、(笑)
すでに先人たちが言ってるんですよね。

「組織学習の一番シンプルで簡単な方法は、会議を振り返ることです」(エドガー・シャイン)

本当にその通りだな、と思います。

じん
ほんとそうだよね。

そう
会議をきちんと振り返って改善できるようになるということは、組織学習です。
そして、組織学習は何のためにやるのかといったら、より良いチームを作るためにやっているんです。

じん
深いね。

良い会議の特長

そう
良い会議に起こることの例を挙げますと、
これは、チームビルディングジャパンさんの会議では普通に起こっていると思うのですが、
会議のテーマには直接関係ないんだけど、このチームにとって大事なことであれば、一旦話を切っても扱われる、ということがあります。

「体調悪そうだけどどうかな」と相手を気遣う発言があったりとか、
話が止まった感じがあれば、「一旦休憩入れる?」という投げ掛けがあったりとか、
あとは話をしている中で、「なんか、良い感じで議論が深まってきた感じがするね」というように、
会議のテーマとは直接関係ないんだけど、わたしたちの状態を意識した働きかけや声かけが多くみられる会議は、良い会議ですね。

じん
自分たちのやっていたことを振り返って「こうだったよね」じゃなくて、
その場で、リアルタイムで「自分たち今こうだよね」って振り返るってことだよね。

そう
そうです。最初は会議後に振り返りをしましょう、というところから始めますが、
普段から振り返りをやることによって、リアルタイムでできるようになっていくんですよ。

じん
振り返りスパンが超短いってことだね。今この瞬間ここで起きたことを振り返る。

そう
そうです。“プチ振り返り”がどんどん起きている状態です。

あと良い会議は、メンバーの役割が素早くランダムに入れ替わります。

例えば、会議が迷走した時に、「あれ・・・ちょっと気になるけど、わたしは進行役じゃないからいいや」と済ませてしまう人が多い。

でも、「今、進行に誰か入った方がいいな・・・」と思ったら、ちょっと出て「今日のテーマってこれでしたよね」や「今日の会議はあと何分ですね」などと投げかけてみる。
これは主催者やリーダー、進行役でなくたってできることです。良いチームは自分から役割を取りに行ける人が多いんです。

あまり良くないチームは、普段の役割・立場を固定化してしまって、「それは俺の役割じゃないから」と・・・なってしまうんです。

じん
待つんだよね~。見えてるのにね。

そう
逆にリーダーたちは、「俺の仕事だから」と出しゃばり過ぎて、知らないうちに他の人たちが出るタイミングを奪っていたりします。

じん
リーダーの役割を誤解して、空回りしてしまう。

そう
良いチームは、会議の中で役割が自然に変わっていきます。
最初から役割をしっかりとろうという気が無くても、「今、みなさん脱線した感じがしたんだけど・・・」「今日のテーマからあまりにも離れる感じがします」というような発言が会議の中で自然に見うけられます。

じん
そうだよね。

そう
会議が活性している良いチームは、メンバーが役割を自然に取り合っているし、プチ振り返りが起きている。
そして、メンバーが自分のことも含めて、お互いのことをよく観察しています。

これは議論の内容についてだけではなく、プロセスの観察力みたいなことです。

例えば議論に入り込んでいる人たちがいる一方で、他の人たちの様子を見ている人たちもいる。お互いによく見合っているんです。

じん
あと、お互いによく尋ねるよね。
会議では、わからないことがあっても、その場では進行を妨げないために流すということが起こりがちだけど、良い組織では、わからないことをしっかりと聞く。

例えば、「この人どういう意図で言ってるのかな?」と気になったり、わかったつもりでいたけど実はきちんとわかってないかも・・・と感じた時に、「さっきのはどういう意味で言ってたの?」と尋ねる。

また、話し合いがよくわからなくなってきた時に、「そもそも何のための話し合いだったんだっけ?」と投げ掛ける。

お互い聞き合う、問い掛け合うということが、良い会議では起こるよね。

そう
「よくわからない」「何か違和感があります」「しっくりこないんです」「いまいち腹落ちしないんですよね」って言えるのが大事です。

ただね、しばしば聞くのが、
「時間がないから、なかなかそういうことは言いづらい」。

じん
「時間がない」ね。聞くね!

そう
あとは、「自分はその立場にない」とかね。

じん
はいはいはい(笑)ありますね。

そう
「その立場にないから」と言う人たちに何が起きてるかというと、
脳内内職している。

この人たちは、会議にコミットしさえすれば、もっと入って来られるんですよ。
だけど「その立場にない」と言ってステップバックしている。
パソコンをいじりながら内職している人もいるし、脳内で内職している人もいます。

じん
そうだよね~。

そう
もう一つの「時間がない」というのは、
良い会議の体験したことがないから言うのだと思いますね。

時間がないのは確かにわかるんだけど、良いチームになれば、30分の会議でもとても質の高い会議ができますから。

じん
そうですよね。

そう
さらに言えば、30分の会議でできることをやり切ろうとしますよね。
無理に詰め込み過ぎないことが重要です。

例えば「今日は30分だから、ここまでやろう」とか、「これは絶対やろう」「これは努力目標にしよう」ということをきちんと共有した上で「よしやるぞ!」と頑張る。

逆に「今日はしっかりとアイデアを練り込みたい」という日には、しっかり2時間とっていっぱいアイデアを出すし、変に決め急がないことが大切ですね。




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