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第56回『影のファシリテーション』

2009年09月17日

チームづくりレシピ

「うちは無駄な会議が多すぎる!」「会議に時間がとられて本当にやるべき仕事が出来ない!」という話をよく聞きます。そんな時に自分が何の権限もない一参加者だとしても出来る事がたくさんあります。意識せずに皆さんが行っている事がその場の流れを作っているかも知れません。

ファシリテーションとは、人が集まる場のコミュニケーションの流れを作ること。何も仰々しく「ファシリテーターです!」と構える必要はありません。たとえば、営業先で仕事とは関係ない雑談から話を始めるのもファシリテーションの手法と考える事ができます。アイスブレイカーとして硬いビジネスの話をいきなりするのではなく、堅苦しくない話をすることで円滑な関係を作ります。何も会議の議長やその場で一番役職が上の人だけが会議を制するわけではありません。全ての参加者が影のファシリテーターとして係る事ができます。まず意識すべきは情報の整理です。「これは何を目的とした会議なのか?」「終わった時点でどんな成果を出すべき場なのか?」などの整理さえもなされていない場合があります。そんな時は立場が低いのを利用して「この会議が終わった時点でどんな状態になっていればいいんでしたっけ?」などと確認することもできます。
低い立場から良く行われる方法がホワイトボード奪取です。結果の出せない会議では会議室にあるホワイトボードは全く何も書かれないままに終わってしまう事があります。これを活かして「議事をとります」といってホワイトボードに記録していく役を買って出ます。そうすると「いま○○さんがおっしゃった事はこういう意味でよろしいですか?」などと、場の流れを決定づけるような質問を投げる事が出来ます。ホワイトボードに話の流れを落とし込むだけで場の流れを作ることができます。
また、ホワイトボードを使わなくとも場の流れを作ることができます。基本的には「エライ人」を立てて自分はへり下るという場面が多いかと思います。こんな時はエライ人の意見を立てながら「○○さんのおっしゃったさっきの意見に私も賛成です」などと相手を承認しながら自分の流したい方向へ話を流して行く事が出来る訳です。また自分がエライ人でまわりが小さくなっている場合でも同じです。彼らがそれぞれの知恵や能力をその場で出しやすいように承認しながら引き上げて行く事ができます。

簡単にできる影のファシリテーション

● ホワイトボードに会議の流れを書きながら進める
● 人の意見を承認しながら話の流れを整える
● 雑談をも活かしながらコミュニケーションの取りやすい空気を作る

他にも簡単にできる些細な事はまだまだあります。
まずはその場の目的から目をそらさず、流れを作る意識を持つことで色々な小ワザを活かせるようになります。

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