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第41回『災害時のチームビルディング:ファシリテーターの視点で危機を乗り越える力』

2024年10月03日

災害が起こったとき、混乱と不安が渦巻く中で、私たちはどのように行動すべきか悩むことが多いですよね。そんな時こそ、チームビルディングの力が大きな助けになります。特にファシリテーターがチームに対してどのように関わるか、その視点やアプローチが、危機的な状況を乗り越える大きな力になります。

緊急時、行動を起こすことは非常に重要です。なぜなら、行動することが混乱からの脱却につながり、さらにストレスを軽減する効果もあります。しかし、ただ行動するだけでは、かえってさらなる混乱を招く恐れもありますよね。ここで、ファシリテーターの役割が輝きを放ちます。

ファシリテーターは、常にチームに対して「どう関わるか」を意識しながら働きかけています。その働きかけは、単に「こうすればうまくいく」という型通りの行動をするのではなく、状況に応じた最適なアプローチを選び出すものです。あるときは、メンバーに声をかけることが最適な行動かもしれませんが、別の状況ではあえて静観し、話しかけない方が良い場合もあります。その場に応じた判断をするのがファシリテーターの役割です。

ファシリテーターのアプローチには3つのステップがあります。このステップを経ることで、効果的にチームに関わりかけることが出来ます。

  1. 観察
    最初のステップは、チームや現場の状況をしっかりと観察することです。メンバーの視線や表情など、目に見える小さな変化にも注意を払い、チーム全体の状態を把握します。
    ここでは、観察するだけで判断を急がないことが大切です。目の前にある情報を一度冷静に受け止め、状況を理解することが次のステップにつながります。
  2. 意味づけ
    観察したことに対して、「これがどういう意味を持つのか?」を考えます。たとえば、食糧のストックが100人分×3日分という事実を見つけたとき、それが十分な量なのか、不足しているのかを判断します。
    意味を見出すことで、次に取るべき行動が明確になります。
  3. 行動
    最後のステップは、行動に移すことです。観察し、意味づけを行った結果、何をすべきかが明確になります。例えば、食料の在庫を調べる、高齢者の声を聞くなど、優先順位を立てて行動を取ります。ここでの行動は、単なる作業ではなく、チーム全体にとって重要なステップとなります。

この3つのステップは、トップダウン型の組織でも、フラット型の組織でも非常に有効です。どのような組織形態であっても、ファシリテーターの視点があることによりチーム全体が効果的に動き出します。

もし災害に見舞われた際にも、このファシリテーターのアプローチが役立つことでしょう。観察し、意味づけをし、そして行動を起こす。このシンプルなプロセスが、私たちのチームを守り、危機的な状況を乗り越える大きな力となるのです。

ファシリテーターの力は、災害だけでなく日常生活にも応用できる貴重なスキルです。みんなで力を合わせて、どんな状況でも前に進んでいきましょう

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