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第51回『変態を支援するチームビルディング(6)複数の生業をもつ ?IC(インディペンデント・コントラクター)の働き方?』

2017年03月09日

チームビルディングの話をしよう
2015年4月から始まった連載コラム「チームビルディングの話をしよう」では、代表河村がチームビルディングを切り口にさまざまなテーマでいろいろな人と話し合った内容をお届けいたします。

※今回の『変態を支援するチームビルディング(6)複数の生業をもつ ?IC(インディペンデント・コントラクター)の働き方?』は、
海外ビジネス武者修行プログラム」を運営されている
山口和也さん(株式会社旅武者 代表取締役)との対談です。

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の続きとなります。
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山口和也(写真左、以下 和也さん)
あとは、ファシリテーターのほうも同じことだと思っています。我われファシリテーターってみんなIC、インディペンデント・コントラクターじゃないですか。つまり、将来の働き方ってプロジェクトベースでやりたいことをその都度やって、解散して、またやろうと。

たとえば、大学生の長期休暇である2・3月、8・9月はベトナムで武者修行のファシリテーターやって、その間に自分のビジネスもやって。そういうのがハッピーなビジネスのひとつの形じゃないかなと思っています。ずっと一つの会社にいるよりも、自分が選びながらやっていく。僕らって全員そうじゃないですか、基本。

我われファシリテーターがそういう働き方を示していくことで、そういう選択肢もあるんだということを推進していきたいなと。一つの在り方として。

 

河村甚(写真右、以下 じん)
働き方としてすごくいいし、今後必要だと思っています。一つの会社に縛られる必要はぜんぜんないし、うちの会社のメンバーだって みんな100%副業というか、二つ以上の仕事をしている。

いろんなことを複数やることによって、相乗効果もあるし、さっきのウィークタイズ(弱い紐帯)のような繋がりも生まれるんだよね。

うちの社員でも、前の会社での仕事も掛け持ちで再開したり、オーケストラやアンサンブルで楽器をやっていたり、他のところでもファシリテーターをしていたり、大学でスポーツ組織論の授業をしていたりと、いろんな仕事をしている人がいます。

いろんなところで違う仕事をしている人たちがチームビルディングジャパンでも一緒に仕事をしているわけです。それぞれ背景にいろんなコミュニティを持っている人たちがここで繋がっているのって、素晴らしいことだと思うし、価値が高いなって思います。

和也さん
純粋培養で一つの会社にずっといるよりも、結果として生み出せる価値が大きくなると思います。

じん
さっき言ってたファシリテーターの人たちが武者修行の仕事もやって会社員もやって、みたいないろんなことをやっている人たちが繋がるコミュニティみたいなものって、刺激し合えますよね。

和也さん
私もすごくそう思っています。
大企業も副業オーケーなところが出てきているじゃないですか。なので、将来この流れはもっともっと広がっていくと思うんですよ。お金のためだけに働くということではなく、アメリカの会社なんかもそうですけど、ボランティアだったり地域貢献だったりを通して、その人の人生の深みそのものが増していく、そしてそれが会社の価値を生み出すことに繋がっていると思うんですよね。

こういう流れがもっともっとできればと思います。

 

じん
会社に縛り付けることはしない方がいい。社会全体にはまだ「副業はダメだ」という雰囲気がありますが、これはもったいない。

 

和也さん
副業不可の方が会社としてはコントロールしやすいけど短絡的ですよね。企業、個人が成熟してレベルが高くなれば、副業を認めるマネジメントもできると思います。個人の価値創造能力が上がれば、結果として会社も便益を受けられるわけだし。

 

じん
昔の日本なら強い会社が社会全体をまとめあげて推進させる力をもっていたけれど、今の時代では無理。人のつながりから新しいものを生み出していかないと、社会も企業も育っていかない。

 

和也さん
そうなんですよね。だから武者修行でつながっているファシリテーター同士のコミュニティを作ることによって、三つのやりたいことがあるんです。

一つめは、仕事での相乗効果。
仕事を紹介しあう、勉強会をしあうなど、自分のビジネスにプラスになることを互いにしあうこと。

二つめが、学びの場、自己研鑽のための場。
起業の落とし穴にはまらないようにするための講座もできるし、私自身がチームビルディングファシリテーターのみなさんから学んだコーチングなどを共有する講座もできます。

ここまでなら既存のコミュニティでもすでにやっているところが結構あると思うのですが、
私が一番やりたいのは、上の部分だけでなく下の部分。つまりセーフティネットとしてのコミュニティです。

同じ釜の飯を食ってきた仲間に何か起こった…例えば病気した、けがをした、家族に何かあった、働けなくなったなど…そうなったときに何もできないのは、自分は無力感を感じると思うんですよね。
だから、お互いに助け合える仕組みを先に作っちゃう。パーソナルな保険みたいな感じですね。
昔は近所同士でやっていたことが、今は寸断されている気がします。
だから、仕事を一緒にしていて互いによく知っている人たち同士のコミュニティを作って、
金銭的なサポートを行うのか、労力的なサポートを行うのか、まだ明確ではなりませんが、
営業、財務、デリバリー…それぞれがサポートしあう何かができないかな、と。

 

じん
やっぱり昔の村や町みたいなコミュニティのように、いざというときに助け合うのが
コミュニティの大きな価値ですよね。

 

和也さん
若いときはそういうリスクを考えませんでした。40歳過ぎて、いろいろ考えるようになりました。歳を取ってきていろいろあるし、自分が経験してきたからこそだと思います。

みんなの幸福値が最大になるには、上側だけでなく下側も考える必要がある。
まず自分たちが武者修行コミュニティから始めてみて、
30年後50年後は、武者修行ファンドとか財団かもしれないし…という感じです。

 

じん
ファシリテーターコミュニティといえば、最近バリで一緒に活動している武者修行ファシリテーターもいますよね。普段は世界遺産探検家として旦那さんと世界遺産を回っている、バリを拠点としているファシリテーターの人を中心として。
武者修行で知り合った仲間が、違うところで一緒になって仕事やってるあの感じっていいですよね。

 

和也さん
ビジネスのフェーズは、?営業フェーズ、?デリバリーフェーズ、?コミュニティフェーズの3つがあると思っています。

例えばバリでデリバリーをやっている仲間に対して、うちが営業やコミュニティフェーズで手伝えることが結構ある。それぞれの得意分野を活かして、例えば「営業はうちでやるよ」「じゃ、デリバリーはうちでやるよ」ということができるわけです。

 

じん
いいですね。インディペンデント・コントラクターのつながりってそういうことができるわけですよね。
そういうのがチームだなって感じがします。それぞれのプロジェクトベースで「俺、ここやるよ」がうまく組み合わさってやる。
いいなぁ! いろんな仕事ができそうですよね。

 

和也さん
いろいろできますよね。
武者修行に関わったグループがブランド化されて、「あそこに任せるといい仕事するよね」と言われるような団体になりたいです。

 

じん
僕はアジアをつなげる仕事をしたいんですよ。近いけど遠い、遠いけど近いアジアをチームビルディングしていく。僕はアジア人意識があるんです。アジアではないところでアジア人に会うと仲良くなりやすいと思いませんか?
「日本人って、アジアという観点から見るとアジア人だったじゃん!」という感じ。

欧米流が主流だったチームビルディングを、チームビルディングジャパンを通して日本で発展させてきました。その日本流チームビルディングを、アジアに持って行ったら面白いんじゃないかと考えてるんです。

 

和也さん
いいですよね。直感的に受けそうな気がします。

 

じん
武者修行の仲間がアジア地域でやっている活動にも絡んで何かやりたいな?って感じます。

 

和也さん
武者修行プログラムは、日本だけでなく世界に広げていきたいと思ってるんです。
なぜかというと、世の中のすべての問題を解決するのは、何をするかというDoingではなくて、どういう人がそれをするかというBeingだと思っているからです。
例えを挙げるとすれば、資本主義が悪いのではなく、資本主義を使っている人の問題である、ということ。

本質的なBeingを持ったもの同士がやれば、ほとんどの問題は解決すると思っていて、
武者修行ではそのBeingを伝えていきたいんです。
ある意味、武者修行は伝えていくためのツールに過ぎません。
このBeingをアジアに伝えていけば、アジアの問題もかなり解決するはずだと思うんです。
それが最終的にやりたいことです。

 

じん
いいなぁ、なんかわくわくするなぁ!
チームビルディングジャパンも頑張ります!

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