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チームビルディングジャパン > 河村甚の連載コラム > 第44回『介護とコミュニティづくり(5)夢の実現と介護のカタチ』

第44回『介護とコミュニティづくり(5)夢の実現と介護のカタチ』

2016/12/01
チームビルディングの話をしよう
2015年4月から始まった連載コラム「チームビルディングの話をしよう」では、代表河村がチームビルディングを切り口にさまざまなテーマでいろいろな人と話し合った内容をお届けいたします。

※今回の『介護とコミュニティづくり(5)夢の実現と介護のカタチ』は、
しゃくじいの庭」という小規模多機能・グループホームの運営に携わっていらっしゃる
安井英人さんとの対談です。
 
の続きとなります。
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河村甚(写真右、以下 じん)
今後の話は、昔から安井さん語ってましたよね。


安井英人(写真左、以下 安井さん)
それをこのプロジェクトで諦めたわけではないんだけど……、ちゃんと考えなきゃいけないと思っているんですよ。

もともと思っていたのは、血のつながりのある愛媛の山奥に行って、古民家を改修して、集落・コミュニティが元気になるようなことをやりたいなと。シーズンによっては外国人が来るとか、都会の子供たちが来るとか。そういう研修や観光が混ざったような営みができないかなという夢があったわけですよ。

そういう意味でワールドキャンパスをやっていた頃からアイディアはあったんだけれども、介護と出会うことで、事業的にも、もう少し地に足が着いた内容にできるのではないかと思ったんですよ。地方部はどこも高齢化しているから、日常的には介護ニーズにも応えながら、ただの介護事業所ではないことがやりたい。

で、この新しい事業所の開設と運営に関わることは勉強になるだろうと思って、事実非常に勉強になってるわけですよ。

今もその夢とアイディアを捨てたわけではないんですが、前回お話ししたような危機感と問題意識を今すごく強く持っています。「2~3年で僕は居なくなる…」というわけにはいかんなというのを思い始めているんですよ。

また、地域の会合なんかに出ると歓迎してくれるんですよ。新しい事業者がきて、商店会や町会に入りたいというと、地域の先輩方は大喜びなわけですよ。でも、お客さん扱いじゃダメ、汗を流しますよ。交通安全の旗振りもするし、お祭りの時はハッピ着てお酒も注ぎます。泥臭く、一住民としてやっていかないと説得力がないわけですよ。

夢は捨てていないけど、自分の中でこのしゃくじいの家を時限的なものとして捉えてはいけないなあと、この数か月、特に思っているところです。


じん
この場所で安井さんが実現しようとしていることを、ある程度理想が実現している状態にこぎつけるまでは大仕事ですよね。地域との関係性もあるし、「ここまでやったから引き継いでよろしく」という話ではないところだと思います。思いをもってコミットして始めた人が仕上げていかないといけないし、面白味もあることだと思います。


安井さん
前回の職員の話もそこにリンクします。

引き継ぐ、とか、後継者がどう、とかいう話ではないわけないですよ。僕の問題意識まで含めて、前回までに話したような思い全体が事業所全体あるいは地域全体でも共有され、より良い方向に向かって進んでいっているか、ということが大事で、事業のオペレーションを引き継げればいいという話ではぜんぜんない。ぜんぜん簡単じゃない。
「次のオリンピックの時に俺は東京にいない(いたくない)」と言ってるんだけど、実現するかなぁ?(笑)


じん
リオも終わっちゃって、次はすぐですからね(笑)


安井さん
ただまあ、仲間がチームになっていって、地域の人たちとも馴染みの状態になっていって、完璧ということはないと思うんですが、どこかのタイミングでちょっと「自分が間をあけても大丈夫かな」というときに、向こうの愛媛の場所は待っていてくれるので、ちょこちょこ二股をかけながら向こうも整備していくというのはあるのかもしれない。

あとは自分の時間との競争ですね。自分ももう少しで50ですからね。あんまり趣味みたいなことばっかりやっているわけにもいかないなって(笑) どこかに落ち着いて、ということも考えています。

でも、やろうとしていることの軸は見えてきました。やってきたことは、そんなに変わらないじゃないですか。コミュニティの関係だったり、人を繋いだりだとか。でも、ずっと軸で悩んでいたわけですよ。

最初はコンサルだったし、その中で専門分野をいろいろ探してたわけですよ。前の会社は流通が得意だったり、途中で保健や教育をやり始めたりということがあったから、そういう勉強もちょこちょこやっていたんだけど、自分の中で一本立つものはなかなか見つかりませんでした。

そんな中で、まちづくりのファシリテーションみたいなものに関わるようになって、「こういうのが向いてるのかもしれない」と思ったんだけども、ファシリテーションも軸ではなく方法・技術だし、そもそも自分はコンサルというところに属していたから現場がなくて。現場としてNPOをつくってみたけど、国際交流×コミュニティというのは軸としては少し弱いところがあって……。

今は介護事業という軸ががっちりあるわけですよ。その軸がありながら、やり方によって、外側ににじみ出すことができるし、とにかく、認知症とか介護というものにはがぜん興味津々でしょうがないと思っているので。

やり続けているコミュニティっていう話は、都会ならこのしゃくじいの庭のようなスタイル(ガーデニング、ヘルス)が一つ考えられるだろうし、田舎ならもっと庭だらけ(周り全部が緑=環境、農業、観光)でやってみるという話になると思います。


じん
そうですね。田舎でやるなら縁側感があると嬉しいですね。縁側にちょこっと来て腰かける、みたいなね。外と内の繋がりみたいなものも、イメージいいですね。


安井さん
そうですね。それでやっぱり、いっぱいいろんなものを混ぜないとダメだと思うんですよ。都会でやるときは、介護事業所であるというのがまず大前提にあると思うんですよね。表看板がカチッとないと認知されないし、認知されないものは不安に思われてしまいます。

田舎に行くと、看板よりも誰がやっているか、が重要になると思います。しかも、看板が1個だと1個のことしかできないから、観光と環境と農業と介護と、全部ごちゃまぜにないとダメです。「何業ですか?」って聞かれたら、「百姓です、百の仕事をやっています」って言えるみたいな。やらざるを得ないという面もあるけど。


じん
いやあ、愛媛も早く動いたほうがいいですね。今から若い仲間を増やしていく。安井さんがこの場でやりたいことをバーンと発信して……。若い学生インターンとかどうでしょう? 学びの意欲がある、そこで成長したいという意欲がある、経験を欲している。そんな人が集まって、ここに場があって、共感して、自分が思うように行動していい場がある。

そんな人が複数入ってくると、その中から濃いメンバーが出てくる。安井さんの代わりに先に愛媛に行ってくれるメンバーが出てくるかもしれない。「俺こっちで動けないんだけど、3人くらい代わりに愛媛いっといてくれない?」なんて。


安井さん
本当にそう思う。だから、今コアメンバーを求めてます。僕の相談相手になってくれる人は、一本釣りじゃないと見つけらないので。求人情報誌に広告出してもそういう人は来ないから。

若者を1人4月に入れて、入ったらすぐに「相談があります」と言われて、入社早々何かと思ったら「お笑いをやりたい」(笑) それはそれで応援してるんですけどね。珍しい変わり種が沢山いてもいいんだけど、そうじゃない若者も入れなきゃなと思っています。

お笑い志望の若者には、地域の人や家族も呼ぶから、正月にはここでお笑いライブをやれって言ってあるんです。認知症の方を笑わせるのってハードル高いよ、それもコミュニケーションの勉強だよって。認知症の方って僕らが想像もできないような表現をするんですよ。こないだも「5匹のうちの8匹が……」って(笑) 決して笑わせようと思って言っているわけじゃないけど、唐突に聞くと自然に笑っちゃうでしょ。それは嘲笑してるのでは絶対なくて、「そんな感覚を磨け、表現をメモれ」なんて偉そうに言っています(笑)


また別の話になるんですが、前回話したみたいに、介護職の人たちって報酬が少ないし、若者はなかなか入ってこないでしょ? 沖縄出身の熱い人がこの辺りに住んでいるんだけど、彼が新聞配達で大学に通う奨学金をもらった経験から、介護で奨学金を得られる仕組みができないかとチャレンジしてるんです。

介護で奨学金を得ながら大学に行く仕組みが広がっていくと、大学を卒業したときに介護を経験した人が増えることになります。別の業種に進んで全然構わないが、人を支援する介護の目線を持っていることはどんな仕事をするときにも役に立つ。それに、もし仕事を辞めることになったとしても、介護という選択肢があることになる。もちろん、自身の家族に介護が必要になる可能性もある。

こんなことを考えて走り回ってる人がいるんです。すごくいいなあと思って。だから、若い人を育てていくという時に、たとえばお笑いをやってる人は簡単に食っていけないわけじゃないですか。もし介護の現場で働けると、認知症の方たちを支援する中でコミュニケーションを学べるし、給料という実利もある。

介護事業所でいっぱいお笑いの卵がバイトしているとか、そういうのってぜんぜんアリだと思いません? それで家族を集めたりして、みんなでお笑いライブのお試しをやるとか。


じん
超面白い! それ。


安井さん
そのくらいの発想をしていかないと、介護のすそ野は広がらないし、本当に必要な質の伴った介護職の人たちが増えない。ともすると、介護職って新聞記事や求人広告で建設業の単純労働者と並んで出てくるじゃない?

世の中、介護職のことをそんなふうにとらえているわけですよ。建設業とは、ぜんぜん適性が違うでしょ。世の中の認識から変えないと。汚くてキツイという側面じゃなく、前回話したように、ものすごい高度なことを求められるというのが本質にある仕事なんです。ただ、ガチガチの制度のもとで、報酬は安いという構造になっていますが……。



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